広島市は広島高速5号線の二葉山トンネルについて、シールドマシンによる掘削工事を2016年度にも開始するという見通しを示しました。
また今後のスケジュールについては今年度中にトンネル設計を終え、2014年度にも出入口の造成に着手するとのことです。
【中国新聞】:二葉山トンネル16年度に掘削 (以下転載)
広島市は24日、地盤沈下の懸念から反対運動が起きている広島高速5号二葉山トンネル(東区中山西―同区二葉の里、約1・8キロ)の掘削工事が2016年度に始まるとの見通しを示した。それまでに広島県と市が出資する事業主体の広島高速道路公社(中区)は用地買収や補償交渉を終える考えだが、住民の反発は根強く難航も予想される。
市議会一般質問の答弁で、向井隆一道路交通局長がスケジュールを説明した。公社は本年度にトンネル設計を終了する予定で、向井局長は「14年度に(作業用道路など)出入り口の造成に着手し、16年度に掘削を始める」と明らかにした。
公社は15年度末までに、ルートにかかる用地の買収を終える計画だ。併せてトンネル直上の土地利用を制限するため、その補償をする「区分地上権」の設定を終える必要がある。向井局長は「丁寧に説明して住民の理解を求め、早期完成を目指す」と述べた。
(ここまで)
広島駅北口出入口付近(2013年4月撮影)
トンネル掘削を開始する16年度までに用地買収やトンネル上の住民との補償交渉を終える、ということで
仮に交渉がまとまらなければ必然的に完成・開通時期も伸びてしまうだろうという事ですね。
今年2月頃、住民で作る原告団が広島高速道路公社を相手取り工事差し止めの訴訟を起こしました。
彼らの主張は相変わらず地下水位の低下による地盤沈下の可能性や、土砂崩れの危険性を訴えるというもの。
二葉山トンネルについては昨年末、シールド工法に変更して行われるという最終判断が下されました。
二葉山トンネル、シールド工法で2014年度着工へ!
シールド工法は地盤沈下を引き起こす地下水流出を起こさないことに”より”優れる工法です。
このためトンネル部の事業費が当初見込みの2倍に膨らみましたがそれでも、着手判断に非常にプラスとなりました。
住民の方々のお気持ちももちろん分かりますが、ここまで譲歩した公社側(広島市・広島県)です。
訴訟の争点は工事の差し止めではなく、万が一沈下した場合の補償内容一本に絞るべきではないでしょうか。
外野の立場であることはわきまえたいですが、今後の北口再開発に伴う混雑解消や空港リムジンバスを含む高速バスの定時性向上の観点から広島高速5号線は非常に重要な路線となります。
昨年末テレビ等で取り上げられた時にはすべての区間を掘削するのにシールド工法だと3年10ヶ月かかると伝えられていたので、
16年度に掘削を開始すれば開通は2020年前後になるのでしょうか。
正直まだまだ長いなと感じざるを得ませんが、もうこれは仕方のないことです。
だからこそ今回示されたスケジュールから遅れること無く淡々と事業を進め、早期の開通を願いたいものです。