広島市西部の交通結節点である西広島駅では、
アストラムラインが延伸されるのに合わせ、一気に駅本体と周辺のブラッシュアップが一気に動き出しています。
・JR西広島駅の南北自由通路の整備・橋上駅舎の整備(2022年度末開業予定)
・駅南口の約1.8haに、商業・教育・交流施設や100m級タワーマンションを建設する再開発(当初2022年度開業予定)
・アストラムライン西広島駅までの延伸整備と、北口一帯区画整理(2030年前後接続予定)
事業の概要と前回のおさらい
【広島市】:西広島駅自由通路等の整備について
【西広島駅自由通路等の整備】
自由通路等の概要 | ・延長:約110m(うちJR山陽本線横断部 約40m) ・幅員:8m(一般部)、2.5~3.0m(階段部) ・昇降設備(自由通路):エレベーター2基、エスカレーター4基 ・昇降設備(橋上駅舎):エレベーター2基、エスカレーター4基 |
デザインほか | ・内装には天井や壁の一部に木材を多様し、木漏れ日のように太陽光が差し込む ・外観は地名「己斐」の由来となった黒い鯉の言い伝えをもとに、黒に近い灰色を基調に ・自由通路に面した西側にはJRが店舗を誘致 |
着工予定 | 2019年度 |
開業予定 | 暫定開業:2022年3月(橋上駅舎など) 全面開業:2022年度末(自由通路など) |
事業費 | 約59億円 |
前回の状況です。
鉄骨工事進行 自由通路の屋根が見えた!
南口広場正面から、建設中の橋上駅舎を見ました。
凄い!駅舎の輪郭が見えるまでになっています!
これは自由通路の屋根の骨組みですね。
自由通路は延長約110m、幅8mで、大きく設けられた窓から自然光を取り込むデザインとなります。木材を多様した特徴的な内装になる予定です。
南東側から。
仮駅舎と並びます。ファサードの面は従来の駅舎および仮駅舎とそれほど変わらないですね。
こちらは北口です。
北口でも同様に自由通路の上屋の鉄骨形状が確認できます。
自由通路から左右に伸びるように、階段の躯体も確認できますね。
ホーム上は人工地盤に覆われた別世界に
仮駅舎から改札内に入りました。
えーー!もうこんなことになったのか…!
前回の更新時に確認した鉄骨の梁にスラブデッキが乗り、完全に橋上駅舎の雰囲気になりました。
広島駅を除き、広島近郊で橋上化されている駅舎の中で、西広島駅は人工地盤の面積は大きい部類です。
自由通路と改札コンコースに加え、自由通路に面した線路上空の店舗も併設されるためです。
コンコースとをつなぐ階段。
コンコース部分はまだ青空が見えています。
ホーム上の景色は一変しましたが、これから床版のコンクリート打設や屋根工事などまだまだ道半ばですね。
少し離れたところから。
現在、架線は仮設で設けられた架線柱同士で結ばれている状態ですが、
最終的には橋上駅舎の鉄骨から支持される形になると思われます。
コンコースからホームへの階段を先程お見せしましたが、反対方向にももちろん設けられます。
反対方向の階段が設けられる場所には、旧来の跨線橋からの階段が存在しているため、未施工になっています。
2022年3月の暫定開業時に、現跨線橋から橋上駅舎の新跨線橋に切り替えられ、
順次撤去しながら反対方向の階段を新設すると思われます。
現在の跨線橋から広島方面の2・3番のりばに降りました。
前回同じ角度から撮影しましたが、別の駅のようです。
ポッカリと空いた穴はエレベーターの設置位置。
コンコースへの階段も施工中です。
階段の横にもう一列細長いスペースがありますが、
ここにはエスカレーターが設置される予定です。
ホームへのエスカレーターは、広島、岩国など拠点駅では普通に設置されていますが、
こうした近郊駅の一つに設けられるのは非常に珍しいですね。
先程触れた自由通路への店舗設置にしても、
広電の市内線・鉄道線との乗換駅、将来はアストラムラインとの乗換駅にもなることから、一般的な近郊駅とはグレードが若干引き上げられているように感じます。
人工地盤の下に滑り込んできた227系。
JR西広島駅の自由通路整備・橋上化工事は、
2022年3月に橋上駅舎などが暫定開業、2022年度末に自由通路などが全面開業する予定です。