ホテルチェーン大手のアパグループは、広島駅南口に地上30階、約600室のホテルを建設する計画を公表しました。
「(仮称)アパホテル&リゾート〈広島駅前タワー〉」とリリースされており、計画されているものも含め、広島市では4棟目の「アパホテル」となります。(4棟いずれも広島駅周辺)
ホテルを建設するのは、かつて「いづみ広島駅前店」として人を集めたビルで、
2021年9月までは「フタバ図書GIGA広島駅前店」が営業していた広島産業センタービル。
広島市の調査で、震度6強以上で「倒壊または崩壊する危険性が高い」ビルとされていました。
ホテルは、2026年3月の開業を目指します。
事業概要
概要のおさらいです。
【アパグループ】:広島駅前にタワーホテル開発用地取得
(仮称)アパホテル&リゾート〈広島駅前タワー〉完成イメージ(上記公式HPより)
名称 ◆ | (仮称)アパホテル&リゾート〈広島駅前タワー〉 |
高さ | - |
階数 ◆ | 地上30階 |
構造 | - |
用途 ◆ | ホテル |
客室数 ◆ | 600室 |
敷地面積 (公簿面積) |
1,260.95平方メートル |
建築面積 | - |
延床面積 ◆ | 約13,000平方メートル |
着工予定 | - |
竣工予定 | - |
開業予定 ◆ | 2026年3月 |
建築主 ◆ | アパグループ |
設計・監理 | - |
施工 | - |
◆:公式HPより
早くもビル解体に着手
駅前の交差点から。
新駅ビルの鉄骨に隠れていますが、新駅ビルとEKI CITY HIROSHIMAに囲まれた部分に位置しています。
裏側となる愛宕陸橋から。
旧フタバ図書の広島産業センタービル、そして新駅ビル、EKI CITY HIROSHIMAの位置関係がよく分かりますね。
在来線や新幹線から見る広島駅の光景もこれからさらに変わりそうです。
特にこのあたりの密度が凄い…。
近づいてみます。
仮囲いで覆われ、東側では防音シートで囲んだ何かを取り壊しています。
所有権が移り、計画の正式リリースが済んだ直後。
早くも解体工事が始まったようです。
東郵便局もJPビルとして建て変わったので、これで南口に隣接しているビルは全てが平成・令和に生まれ変わることになりますね。
すぐ横では新駅ビルがタワークレーンを稼働させながら大きさを日に日に増しております。
「(仮称)アパホテル&リゾート〈広島駅前タワー〉」は、2026年3月の開業予定です。
広島で5棟目 新たなアパホテル計画が目と鼻の先で明らかに
驚くべきことに、アパグループはさらにもう一棟のアパホテルを広島駅周辺で計画していることがプレスリリースより明らかになりました。
この記事で紹介した地上30階のホテルから、東のマツダスタジアム方面におよそ250m。
荒神陸橋に隣接する街区に、地上14階、242室のホテルを建設します。
【アパグループ】:広島市内4棟目のホテル開発用地取得
名称は「(仮称)アパホテル〈広島駅スタジアム口〉」。
地上14階で242室の客室とレストランを備えるホテルになるようです。
地上30階の「(仮称)アパホテル&リゾート〈広島駅前タワー〉」と同様に、
隣り合うシングルルーム同士を必要に応じ、繋げて利用できるS-Sコネクトツインルーム(シングル-シングルコネクトツインルーム)を採用。
平日のビジネスや週末のスタジアム利用、レジャー、インバウンド等で需要が見込めると判断し、整備に至ったようです。
完成は新駅ビルや駅前タワーよりも早い、2024年秋の予定です。
Twitterで教えていただいた情報によると、屋上のカープ帽子が目立っていた「赤ヘルツイン」など一帯を解体して新築するようです。
敷地面積で判断する限り、街区丸ごとは使わない模様。
これまでに公表した計画を含め、この短期間に広島駅周辺だけで1,000室以上のホテル供給が進むことになります。
このドミナント戦略、恐ろしいです…。
周辺のホテル事業者も戦々恐々でしょうね。
それだけ広島が、ビジネス、観光、インバウンドで期待が大きいのは前向きに受け止めたいですが、
紙屋町・八丁堀地区に出る間もなく、一気に広島駅周辺で宿泊客を掻っ攫われてしまう心配をする必要が出てきました。
アパグループにより計画されるホテルは現在3棟。
名称 | 計画場所 | 階数 | 客室数 | 開業予定 |
不明(広島駅北口) | 不明 | 14階 | 292室 | 2024年夏 |
(仮称)アパホテル〈広島駅スタジアム口〉 | 南区荒神町 (カープロード) |
14階 | 242室 | 2024年秋 |
(仮称)アパホテル&リゾート〈広島駅前タワー〉 | 南区松原町 (旧フタバ図書) |
30階 | 約600室 | 2026年3月 |