米ホテルチェーン大手のヒルトンは、世界遺産の厳島神社の対岸の宮島口地区に、
最上級の「LXRホテルズ&リゾーツ」ブランドのホテルを開業させることを明らかにしました。
同ブランドのホテルは、京都に続く2軒目となります。
計画地は、宮島口フェリーターミナル西側の、ひろぎんホールディングスの保養施設の跡地。
特別目的会社に貸し、特別目的会社が建設したホテルの運営をヒルトンが担う予定です。
約60室の客室のほか、オールデイダイニングやバー、屋外プール、フィットネスセンター、スパ、ミーティングスペースを備えます。
2028年10月ごろの開業を目指します。
ホテル開発の概要
【ヒルトン】:ヒルトンのラグジュアリーブランド「LXRホテルズ&リゾーツ」が広島に初進出(PDF形式)
【中国新聞デジタル】:宮島口にヒルトン、ひろぎんHDの保養施設跡地 2028年10月ごろ開業
完成イメージ
(PR Times『ヒルトンのラグジュアリーブランド「LXRホテルズ&リゾーツ」が広島に初進出』(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000140.000033161.html)より)
▼ホテル計画概要
ブランド | LXRホテルズ&リゾーツ |
所在地 | 広島県廿日市市宮島口西1-266-3 |
建物規模 | 地上7階・地下1階 |
敷地面積 | 13,518.77平方メートル |
ホテル延床面積 | 12,828.12平方メートル |
客室数 | 60室 |
付帯施設 | 料飲施設、フィットネスセンター、屋外プール、スパ、ミーティングスペース |
開業予定 | 2028年10月 |
▼「LXRホテルズ&リゾーツ」について
世界で13軒のホテルを展開するラグジュアリーコレクションブランドです。国内ではブランド初進出となった「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts」を2021年9月に京都に開業しました。同ブランドは、世界の魅力的なデスティネーションに位置する厳選されたホテルで、タイムレスな冒険心を刺激し、独自のストーリーと特徴的なその土地のエッセンスが注ぎ込まれたラグジュアリーな体験をお客様へ提供します。
(上記PDF資料より)
▼対象地
ヒルトン最上級「LXRホテルズ&リゾーツ」が宮島口に
これは驚いた…
2022年10月に広島市中区富士見町にホテルを開業させたヒルトンが、
グループでも最上級ブランドである「LXRホテルズ&リゾーツ」を宮島口に進出する意向が示されました。
国内では京都市「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts」に続く2軒目。世界でも現在13しかないラグジュアリーホテルです。
公式ホームページを見ると安くても一泊17万円ほど。
広島市中区基町の「基町相生通地区市街地再開発」において整備されるビルのホテルがまだ未定ですが、
既存のホテル+発表されているホテルの中では間違いなく県内一の高級ホテルになりそうです。
これだけのラグジュアリーホテルですから、ホテルが立つ敷地の岸壁からプライベート船を使って宮島や広島市中心部とを行き来するサービスなども用意されそうですね。
廿日市市は宮島の”島内”「包ヶ浦自然公園」に、国内外の富裕層をターゲットにした高級ホテルを誘致する検討を行っていました。
地元の宿泊施設や自然環境への影響を懸念する関係者からの異論により、検討は難航していることが報じられています。
並行して、対岸の宮島口地区でひろぎんホールディングスがこうした調整を水面下で進めていたことに驚きました。
特別目的会社が土地を借りてホテル建物を整備して、ホテルチェーンが運営を行う手法は、中区富士見町の「ヒルトン広島」と同じで、
大きなホテルを建設する手法としては一般的です。
広島は来訪する外国人観光客数に対し、大阪などの大都市から新幹線で手軽に移動できることから、宿泊者が少ないと言われてきました。
もちろんそうした背景は大きいのでしょうが、受け皿となる多様な宿泊施設が不足していることも要因としてあったと考えます。
国による観光振興施策、円安、G7による各国首脳の来訪等で、昨今はその傾向がより顕著になっています。
国内・国外ブランドの様々なホテルの新築が広島市内では相次いでおり、需要を掘り起こす過程を目の当たりにしていると感じます。
ひろぎんホールディングスの所有地を活用した「LXRホテルズ&リゾーツ」ブランドのホテルは、
2028年10月の開業を目指します。