流通大手で地元のイズミは、広島市西区商工センター地区の海島博跡地に、
今年春の開業を目指し新しい大型複合商業施設「LECT(レクト)」の建設を進めています。
どちらも中国地方初出店となる「広島T-SITE」、「カインズ」の2つのキーテナントが明らかとなり、
外観もかなり完成に近づいているようだったので、先週取材に行ってきました。
【公式】:LECT
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前回現地を訪れたのは、着工後間もない2016年2月です。
広島南道路の商工センター出入口に近い、敷地の北東側から。
約5.5ヘクタールという広大な土地に新しい建物がこの通り姿を見せています。
「レクト」はイズミの大型SCでありながら、「ゆめタウン」という名称ではない通り、
ライフスタイルを提案する新業態の店舗です。
「知・食・住」の3つのゾーンで構成されます。
建物の東側を専有して入るのは、「住」を担うホームセンターの「CAINZ(カインズ)」。
そして「知」のゾーンを担うのは、全国で5店舗目となるカルチュア・コンビニエンス・クラブによる「広島T-SITE」。
CCCによる蔦屋書店などが、商工センターの広島南道路に面する建物北側のガラス張りの部分に入ります。
それぞれのキーテナントは、建物の北側はこの通りブロックで別れており、2階に連絡橋が設けられるようです。
ゆめタウンのあのピンク色はどこにも見当たらず、ガラスと縦のラインで構成される外観は非常に落ち着いていますね。
「食」を担うのはイズミによる「you me 食品館」。
広島産の食材にこだわった新店舗が複数出店するのに加え、広島初出店の店舗も多数入ります。
【株式会社イズミ】:ついに今年4月オープン 広島初登場! 『LECT』 話題のフードテナントのご紹介(PDF)
【日本経済新聞】:レクト「広島の食」前面に イズミが4月開業、地場野菜の料理
イズミが4月に広島市で開業する大型商業施設「LECT」(レクト)に、広島県内の食品大手などが出店する。乳製品大手のチチヤス(廿日市市)はヨーグルトを使ったスイーツを、ソース大手のオタフクソース(広島市)は野菜料理を提供する。精米機メーカー大手のサタケ(東広島市)は和食レストランを初出店する。地産地消を売りにして既存店との違いを出し、集客する狙いだ。
レクトは「食・知・住」の3つのゾーンに約130の専門店が入る。「ひろしま再発見」を訴え、広島県産品の魅力を県民が感じられることを一つの軸にする。
このうち「食」のゾーンでは既存店の「ゆめタウン」では珍しい地産地消という軸を打ち出す。チチヤスはヨーグルトを使ったスイーツなどを提供する「ヨーグルト工房」(仮称)を出店する。オタフクソースは消費者の健康志向を捉えた野菜料理店「ベジラビット」をフードコートに出す。
カルチュア・コンビニエンス・クラブの「T―SITE」が中核テナントとなる「知」のゾーンでは、サタケが和食レストランを開く。地元農家が栽培した新鮮野菜を使った定食を提供する。健康・長寿をキーワードに、野菜そのものが持つ味を生かしたこだわりの食事を出す。
このほかに県内の食品関連企業では、アンデルセン・パン生活文化研究所(広島市)がベーカリーカフェを出店する。石窯で焼いたサンドイッチやパンを提供する。福留ハムが運営する「焼肉一番 団楽」、もみじまんじゅうなど和菓子を販売するにしき堂(広島市)が出店する。
「住」ゾーンの中核テナントにはホームセンターのカインズの次世代店舗を入れるなど、イズミはレクトを消費者の多様な価値観に合わせたライフスタイルを提案する店舗にする。2015年6月に開業したゆめタウン廿日市店(広島県廿日市市)と距離が近く商圏が重なる。既存店とは異なる新ブランドの商業施設として、魅力を高めて集客を図る。
公式サイトには紹介ムービーがありました。
広島市西部地区には、アルパークやゆめタウン廿日市、来年オープン予定のイオン石内(仮)など、複数の大型SCが立地しています。
今後は独自性を出さないと簡単には生き残れない時代になりそうです。
商工センターの「レクト」は、2017年春オープン予定です。
ここからは余談です。
理想的なのは、こういった個性的なお店が、都市の中心部、紙屋町・八丁堀地区に進出することでした。
レクトが建つ敷地は1989年に開かれた「海と島の博覧会」の跡地。
2013年の広島市による一般競争入札で、落札予定価格の2倍でイズミが取得しました。
この売却益は広島駅南口再開発などに充てられると公表されています。
南口にはBブロックとCブロックが揃って竣工しました。
2017年度、南北自由通路が完成すれば順次、駅ビルと駅南口広場の再整備に入りますが、
そうなると、現時点で全く建て替え等の話がないフタバ図書がかなり浮いた存在になります。
このフタバ図書が入る建物、所有者はイズミです。
再開発が完了し、これほど恵まれた立地は無いことですし、
どうにか駅ビル建て替えと歩を合わせて一体化したビルとして再開発をしていただけないものでしょうかね。
大きな売却益で立派な施設となった南口に、相乗効果的に投資を行うという、良いお金の使い方ではないでしょうか。
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郊外にショッピングモールをいっぱい作っていってますが、大丈夫ですかね?共倒れにならなければ良いですが。
「レクト」の全容が明らかになり、大変興味深く拝読させて頂きました。
>地産地消を売りにして既存店との違いを出し、集客する狙い。
>「ひろしま再発見」を訴え、広島県産品の魅力を県民が感じられることを一つの軸にする。
先日帰省した時に「ゆめタウン廿日市」のカルビー直営店に初めて行きました。今度は、チチヤス オタフクソース サタケ アンデルセン 福留ハム にしき堂といった食品関係企業が大挙して出店と聞き更に期待が膨らみます。
特に広島の食品関係企業はイズミ等の流通企業の出店地域の拡大に伴い販路を広げ成長してきた企業が多く、マツダ及び自動車部品サプライヤーの自動車産業と共に流通及び食品加工・製造業は、広島の経済を支えている2大基幹産業に成長しているように思えます。
チチヤスの様に伊藤園の資本となっても広島の製品として販売して頂ける企業の存在や、サタケの様に精米関係の機械製造企業からの参入など新しい動きもあり、本当にありがたく感謝!感謝!です。
こういった試み、広島駅周辺の再開発で、他地域や外国からみえるお客様にも是非触れて頂きたいものだと思います。
自動車製造業の街で流通企業がロードサイドでの店舗展開は合理的で自然の流れと言えると思います(国内全体の人口構成を見ても一部巨大都市圏の中心部を除いては車中心社会の地域が圧倒的に多い)が、そこで今後更に質の高い店舗創りをして頂き、願わくは都市が持つ多様性の一つとして根強い人気のある中心街での再開発にもこれを応用して一層魅力ある街づくりをお願いしたいと思います。
本通のアンデルセンはいつ建て替えが始まるんですかね。誰か教えてくれませんか
交通の便が、いまひとつかな。
車でしか行けない場所と思いますが、
広島からも廿日市からも少し遠くて、
開業当初は良いでしょうか、時間とともに
集客が問題となるのではないかと気がかり
です。
観覧車のある某アウトレットモールのように
なったらいやだな。
つたや書店、カインズ だけでもすごいのに
竹清、つじ半、金子屋という想像もしなかった隠しだまを持ってくるところが本気具合がうかがえます
車以外の利便性は悪いですが独自性があり生き残れそうですね
餡さんも、アンデルセンの建て替えが気になるのですね。アンデルセンは本通りのシンボルだと思います。
全面改装のため一時閉店になってから一年が経過しましたが、建物の解体工事も始まっていませんね。
2015年5月の時点での新聞報道によると、創業70周年の2018年8月にリニューアルオープン予定となっていました。その後、費用の高騰、工事期間の延伸のなどの伴い、開店時期を2020年度以降に変更すると決定されたようです。
今に残る貴重な被爆建物ですから、保存について慎重を期されているのではないでしょうか。
先日、BS11で日本総研会長の寺島実郎氏と広島県知事の対談の放送がありましたが、その番組で寺島氏がアンデルセンの経営について高く評価されていました。
蔦屋書店は、代官山が19万冊に対して広島は25万冊だそうですね!
天下の東京より多いとは、ビックリしました。絶対に行きたいです!
広島以下地方ではありだけど、広島以上の都会ではなしですね
なんとも利便性を考えてない開発です。
とほほ・・・
イケアみたいに、わかりやすい外観の専用バスを広島駅やバスセンターから
運行してもらいたいですね。、車のない中心部の住民も利用できて助かります。
新井口駅前から、シャトルバスが走りそうな気がする。
クルマで大量に買い込んで呉れる人がターゲットなのでは?
是非行きたいです。
いつも拝見させて貰っています。
広島という地方都市では、新業態といえばそうなのでしょう・・・
紹介ムービーだけでは判断できませんが、それほど斬新というほどではない気もします。
ドミナント戦略をとるイオンに対して、イズミには発祥地での力試しと言ったところでしょうか?
まずカインズですが、特に北関東圏で大型店舗を多く展開しています。
ヤマダ電機と同じ群馬が発祥の地です(今は埼玉・本庄が本社)。
以前よりは品揃えに工夫が見られ、他ホームセンターとの差別化されているようです。
青梅にあるインター店が一番売り場面積が広いようで、何度も見学に行きましたが、それほど驚きはありません。広島店がどれほどのものか、わかりませんが、おそらく埼玉の鶴ヶ島店程度なのでしょう。
可能ならば一日中居ても飽きないと言われる「ジョイフル本田」を引っ張って来て欲しかったですね。
会社の方針なのか「ジョイフル本田」は関東圏から出ていませんので無理なのかも知れませんが・・・
瑞穂店に何度か行きましたが、その規模と同時に品揃えの素晴らしさは他HCを圧倒しています。
関東の人の評価では圧倒的に「ジョイフル本田」に軍配が上がります。
ただ広島ではカインズレベルでも驚きのような気もします。
面白いのは蔦谷書店かもしれません。
代官山という似つかわしくない所に書店を開いた勇気にはビックリでしたが、それこそ新業態店舗と言える今ではノウハウの詰まった書店です。
特に代官山店は「ブック・コンシェルジュ」の間室さんという女性の存在が大きく、広島店でそれだけのスタッフが揃えられるか、または育つかがカギでしょうね。
東京では、本好きの人で彼女を知らない人はいないと言われるほど有名な人物です。
少し前に中国新聞文化面の書評欄に本の書評を書いていました。
いずれにしても地元イズミの頑張りに期待したいものです。
ジョイフル本田vsハンズマンはどうなのか。もしくは藤沢の蔦屋について知ってる方の意見、お待ちしてます。
今も昔も、駅前に居を構えるイズミが、駅前再開発に協力するのは当然のことだし、しなければならない。
地産地消はそこらのスーパーに任せて広島に無い有名飲食店をもっと増やして欲しかったってのが本音です・・・
個人的にバーガーキングが来て欲しかった。どこかフランチャイズで出店しないかなぁ
立地に関しては色々な意見もありますが大竹店>廿日市店>LECT>広島店のライン構築と後はイオン石内封じの意味合いも大きかったので。
>このフタバ図書が入る建物、所有者はイズミです。
再開発が完了し、これほど恵まれた立地は無いことですし、
どうにか駅ビル建て替えと歩を合わせて一体化したビルとして再開発をしていただけないものでしょうかね
フタバ図書側が首を縦に振らない現状ですので難しいかと…