北口広場整備が完了した『JR新山口駅』 2018.09 憩いと賑わいの空間づくりが素晴らしい!

山口県の県庁所在地である山口市で、その玄関口を担うJR新山口駅では、
都市にふさわしい駅空間の形成を目指した「ターミナルパーク整備」として様々な都市機能の整備が進められています。
2015年10月3日、開放的な南北自由通路が完成し、当ブログでも早速レポートさせていただきました。

山口県の県庁所在地、山口市。 現在その玄関口であり多くの「のぞみ」も停車するようになった新山口駅では、 都市にふさわしい駅空間の形成を目指した「ターミナルパーク整備」として様々
JR新山口駅では、都市にふさわしい駅空間の形成を目指した「ターミナルパーク整備」として様々な都市機能の整備が進められています。 10月3日、その中心的な役割を果たす新山口駅の南北

自由通路の整備は「新山口駅ターミナルパーク整備」のメニューの1つであり、
完成後も引き続き、駅の周辺整備を行う事業が進められていました。

そのうち、「表口」と呼ばれる北口駅前広場の整備が完了し、
2018年3月22日に全面供用が開始されました!

先日、その様子を見に、およそ3年ぶりに新山口駅に行ってきたのでご紹介します。

【山口市】:新山口駅ターミナルパーク整備(基盤整備)について

【山口市】:新山口駅北口駅前広場の全面供用を開始しました

まずは「垂直の庭」が彩る自由通路から。

在来線改札口を出たあたりです。
山口市では9月14日~11月4日の期間中、「山口ゆめ花博」が開催されており、そのPRのためこのように賑やかになっていました。
「垂直の庭」は開業時の状態がおおむね維持されており、しっかり管理されている印象でした。
半屋外の自由通路のため、日光や風を直接感じられ、この時期はとても居心地がいいです。

自由通路のレポートはこちら。

JR新山口駅では、都市にふさわしい駅空間の形成を目指した「ターミナルパーク整備」として様々な都市機能の整備が進められています。 10月3日、その中心的な役割を果たす新山口駅の南北

 

上の画像は、南口方面を向いています。
180度振り返り、北口方面を写しました。

様子が激変している・・・!!
自由通路完成時は、ちょうど点字・線上ブロックのあたりで構造が途切れた状態で暫定開業となっていました。
この先はその後3年で自由通路に付け加えられた構造です。

 

右手にはガラス張りの「新山口駅北口観光案内所」が設けられています。

自由通路開業時は、右に写っているエレベーターまで作られていました。

 

自由通路の北端には、船方農場グループの「0カフェ」というお店になっています。

北口駅前広場の整備コンセプトは「街と駅をつなぐ0番線」

 

膜の屋根と巨大なガラスにより、素晴らしく開放的なデッキになっています。

 

1階へと続く階段は円形に切り取られた吹き抜けの空間となっています。

 

エスカレーター側のガラスの外側もこのように歩けるようになっています。

 

素晴らしい開放感です。

 

自由通路北端から東側を見下ろしてみました。

かつての駅舎があった場所は、バス専用のロータリーになっており、各方面へ路線バス・高速バスが発着しています。

 

北側を見下ろします。

市道矢足新山口線(通称・駅前通り)は、電線地中化並びに歩道の美装化・緑化が行われています。
この新山口駅自由通路と合わせ「シンボル軸」に位置づけられています。
2019年度完成予定です。

 

自由通路北端から西に向かって、このまま2階レベルで移動できるようになっています。
一般道は跨ぎませんが、事実上のペデストリアンデッキです。

奥に見えるコの字型を被せたような建物は、交番です。
前回訪れた時、まだこの通路はできておらず接続予定の交番だけが先に完成している状態でした。(画像

 

その付近まで進んできました。
北方面を望む。

ここから、北を通る「山口宇部道路」の長谷ICとを繋ぐアクセス道路「県道新山口停車場長谷線」の整備が行われています。

 

そしてこちらは西側。

デッキは更にこの先まで伸びることを想定した構造になっています!

 

この先は市が管理する大規模遊休地になっています。山口市は「拠点施設整備区域」と位置づけ、
2017年3月、森ビル都市企画を代表企業とするグループと複合施設建設に係る基本契約を締結しました。

【山口市】:新山口駅北地区拠点施設整備事業の事業候補者決定【平成29年3月23日公表】


北側からの完成イメージ(上記資料より)

多目的ホールや会議室といったコンベンション機能に加え、クリニックと連携したメディカルフィットネスやシェアハウス、障害のある方を対象としたロボット技術を用いたトレーニングができる施設などが盛り込まれます。
こちらは2019年度着工、2020年度の完成を目指しているようです。

 

さて、北口駅前広場に話を戻します。
交番付近から、駅の方を振り返ってみました。

以前まで更地だった敷地に、駅前広場としての機能が配置されました!
写っていませんが、画像右手側に自家用車の送迎スペースとタクシー乗り場があります。

 

階段を降り、デッキ下の様子を見ながら、自由通路の方へ戻っていきます。

 

 

高い天井は木目の化粧が施されており、温かみを感じます。
広場に面する形で地上1階には地元FM山口が運用するサテライトスタジオ「ゼロスタジオ」が設けられました。

 

広場中央は、背の高い植栽が植えられており、憩いと空間を演出。

 

 

 

凄いなこれは!美しいです。
白い壁面がまるでキャンバスのようになり樹木葉の影を落とすことで、構造物と自然な一体感が生まれています。
ここまで想定して設計したのかなー?

広さもあるので、様々なイベントにも使用できますね。賑わいの場所にもなりそうです。

 

階段・エスカレーター付近。

「街と駅をつなぐ0番線」というコンセプト。街から人を駅に迎え入れるこの場所に、大きな「0」のモニュメント。

 

階段・エスカレーター裏です。

 

ガラス張りのところは、先程の観光案内所の下にあたります。
ここは紛れもなく3年前、未完成でエレベーターの扉がに向かって準備されている状況を見ていた場所です!(画像

あのエレベーターは、無事2階の交流施設に繋がりました(笑)

1階はバスの待合室などが設けられています。

 

駅前広場が接する、全面の市道です。

 

2枚目の画像の右手に写るのが交番です。

人々の交流スペース、自家用車・タクシー、そしてバスロータリーが全て横並びで配置されているため、
このように駅のファサードは非常に長くなっています。

 

例えば、マイカーから駅の改札を目指す場合は、比較的長い距離を歩かなくてはなりませんが、
それも自由通路に美しい広場を配置する目的があってのこと。
まさに歩行者中心の駅前広場で、「街と駅を繋ぐ0番線」を体現していると思います。

開放的な通路と緑のある憩いの広場は、デフォルメされがちなコンセプトが忠実に実現されており、久々に感動しました
(コンセプトカーがそのまま発売される感覚。)

 

南口でも駅前広場の改良が行われています。
こちらは2019年度完成予定となっています。

新山口駅南口は、全国でも有数の広さを持つ駅前広場です。
南側街区につながる地下道の入口もあります。こちらも楽しみにしたいですね。

 

 

201510shin-yamaguchi-image2
新山口駅南口完成イメージ(山口市)

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