山口県岩国市の玄関口「岩国駅」とその周辺では、岩国市とJR西日本により、
老朽化した駅舎の橋上化及び2階東西自由通路の整備と、
バリアフリーで誰もが使いやすい東西の駅前広場の再整備が行われていました。
橋上駅舎と自由通路については2017年11月に整備が完了し、先行して開業しています。
このブログでも当時取材を行っていました。
その後も引き続き、西口と東口それぞれの駅前広場の整備などが進められてきましたが、
ついに全て完成となり、2020年5月25日に完成式典が開かれました。
岩国駅初回取材時はこちら。
先週、久々に岩国に行くことができました。
かなり内容が増えてしまったので、この記事<西口&国道編>と、次回<東口&地下道編>の2編に分けてご紹介します!
【岩国市】:岩国駅周辺整備事業について (PDFファイル)(443KB)
【岩国市】:岩国駅周辺整備計画図 (PDFファイル)(945KB)
このとおり、JR駅の橋上化・自由通路の整備だけでなく、駅を中心として様々な整備が行われました。
2017年11月の取材時はその橋上化・自由通路の完成まで。
それ以外の事業が全て完了しました。
一つずつご紹介していきます。
巨大な膜素材のバスシェルター
まず、西口駅前広場の全体です。
17年に完成した新しい駅舎とともに、駅前広場のバスシェルターなどが完成しています。
マイカー駐車場は駅前広場からはなくなり、バス・タクシーのりば、それぞれのプールと、マイカー送迎スペースの構成に整理されました。
広島近郊の駅では、かなり駅前広場は広い部類だと思います。
駅前広場としては一般的に、広場をぐるりと取り囲むように、のりばが設定されています。
バスロケーションシステムを表示するモニターも準備されていました。
(取材時7月中旬の時点でまだ未稼働)
岩国市内の各所を結ぶ利用者の多い路線は、駅舎側にのりばがまとめられています。
ここのシェルターの上屋がまあデカい…
膜素材を使い光は少し透過するので圧迫感は軽減されているものの、せっかくの新しい駅舎の外観が駅に近づく途中から見えなくなるのがもったいない気もします(笑)
北海道の稚内にある防波堤ドームを連想しますw
中央の島に至る歩道にも。
新しい徳山駅も同じような構造でしたね。
このアーチは岩国の錦帯橋をイメージしているのでしょうか。
バスに関連する施設。
駅舎の北端には観光案内所とバスきっぷうりば・待合室を兼ねた施設が用意されています。
上の画像で右手に階段が見えています。
その階段下にはこのようなスペースがありました。
自販機式のお得なきっぷ券売機、バスロケのモニター、そしてPASPYのチャージ機です。
山口県ですが、岩国市内の路線バスや岩国錦帯橋空港アクセスバスで広島都市圏交通ICカードである「PASPY」が使えるようになっています。
こちらは西口駅前広場の南側。
かつては樹木の場所に、バスのきっぷうりばや乗務員の詰所となっていた2階建ての小屋がありましたが、
解体されてこのような広い歩行者空間となりました。
右手はタクシーのりばとなっています。
駅前の国道が直線化され通りやすく
もう一つ、西口で大きく変わったのがこの駅前広場に面する国道188号です。
かつては駅前広場前の部分の中央島が少し広がった構造で、それを避けるような線形になっていました。
今回の岩国駅周辺整備事業の一環で中央島を撤去することにより直線化され、スムーズな通行が可能となりました。
ドライバー目線では圧倒的にこちらの方が走りやすいですね。
中央島を大きくすることで何か歩行者に大きなメリットがあればまだ良かったのですが、
速度低下による歩行者事故の予防?くらいしか思いつかず。。今回撤去され直線化されました。
以前道路だった駅の向かい側。
直線化により生まれたスペースは、岩国駅の一時利用者向けのマイカー駐車場になっています。
駅前広場からマイカー駐車場を排し、近隣に代わりを用意するのは珍しいです。
その他の変化も。西口駅舎に戻ってきました。
大屋根が非常にダイナミック。
以前も触れましたがここからホーム内の電車が見えます。
橋上駅舎の良し悪しで、「ここに改札作ればいいじゃん」というご指摘は禁句です(笑)
改札を一元化することで、駅の管理の合理化が可能となる側面がありますからね。
大屋根の南側。
ここにもテナントスペースが用意されており、フルーツジュースを専門とするカフェがメインで出店していました。
このテナントスペースがある場所の隣は、かつて工事中に使用していた仮駅舎があった場所です。
当然仮駅舎は撤去され、駅舎と南側の既設駐輪場を結ぶ連絡橋が出来ていました。
ここで注目したいのがこちらです。
ここ、かつてはこの路地が駅前広場にまで繋がって、マイカーが行き来出来ていたのですが、
回転場に変わり、駅前広場にはアクセスできなくなりました。
公共交通機関とマイカーの棲み分け、かなり徹底していますね。
駅前広場内にも送迎スペースは確保されています。
ここでも、回転場の端で十分乗り降りは可能でしょう。
自由通路レベルに上ってきました。
先程の、駐輪場への連絡通路を見てみます。
自由通路から見ると、3枚目の画像の様に見えます。
これ、完全に錦川清流線のホームへの通路にしか見えませんね(笑)
実際に、親子がきっぷを買ったあと向こうに歩いて行ってしまい、慌てて戻ってくる光景を見ました。
少し案内に工夫が必要かもしれません。
全体を通して、5年前に初めて写真に収めた頃を思い出すと、信じられないほど使いやすいまとまった西口駅前広場になったかと思います。
東口も同様に変わっています。近日中に公開しますので、お楽しみに。
→公開しました!