JR新山口駅では、都市にふさわしい駅空間の形成を目指した「ターミナルパーク整備」として様々な都市機能の整備が進められています。
10月3日、その中心的な役割を果たす新山口駅の南北自由通路が供用を開始しました!
【山口市】:新山口駅ターミナルパーク整備(基盤整備)について
開業日の10月3日に行ってきました。画像が多くなるので2本立てとなっています。
この記事は<自由通路&南口編>となっています。
<構内&北口編>はこちら。
JR新山口駅 橋上駅舎が全面開業! <構内&北口編>
いよいよこの日開業した南北自由通路の紹介に入ります。
改札を出た付近の様子です。
ハイサイドの窓、トップライトが多く設けられ、昼間は照明はほとんどいらない程明るいです。
幅10m、長さ170mの自由通路。改札口付近から新幹線口にかけて、大部分が壁面緑化されています。
植物はもちろん本物。
世界で知られるフランス人の植物学者・デザイナー、パトリック・ブラン氏のプロデュースです。
地元山口に植生があるコケなど100種類以上が植えられた、「垂直の庭」となっています。
言葉では表現しづらいですが、実際目にすると”ただの壁面緑化でない”のが感じられ感動しました。
管理費がかなり高そうですが、この壁面が維持される限り個性的で美しい駅に生まれ変わったと思います。
通路の反対側にも植物が配されています。
通路自体は密閉されているわけではなく半屋外の状態となっており非常に開放的です。とても気に入りました。
南口の方へ進みます。
途中からこのように通路に対して45度程斜めになったルーバーが設置されています。
おそらくこの裏側にあたる新幹線高架下のごちゃついた部分を隠すための目隠しになっているようです。
反対側から北口の方を見ると向こうの景色は見ることができるので、よくできていると思います。
自由通路の南端にあたる部分です。
以前まではこの辺りが在来線の暫定的な改札口でした。
右手にはおみやげ店や待合室が入るスペースとなっています。
天井は面全体が光る構造となっており非常に垢抜けた空間となっています。
ほぼ同じ場所から新幹線改札口方向を撮影。
改札口も14年3月から暫定的に使用していた箇所だと思いますが、メッチャ綺麗。。
広島駅も新幹線改札付近にまだ昭和な空間を残しているので、このようにリニューアルされたらいいですね。
エスカレーターを降りました。
この辺りもリニューアルされており、白やシルバーの真新しい化粧板で綺麗にまとめられております。
広場中央付近から。
表口(北口)で大規模な広場の再整備計画があることを紹介しましたが、
こちら新幹線口(南口)でも広場機能の再編を行う計画があります。
(4)新幹線口駅前広場
路線バス機能を表口に集約することにより、今まで混在していたタクシーと自家用車を分離し、混雑の解消された安全性の高い駅前広場を整備します。
(イメージ図と文章は山口市HPより)
新山口駅のレポートは以上になります。
改札の中は広島駅と同じような雰囲気でしたが、一歩外に出ればとてつもないインパクトを持った駅舎になっていました。
中のコンコースが似通った雰囲気になるのは識別性や経済性の観点から仕方がない事だと思いますし、それを否定するつもりもありません。
(むしろ清潔感や明るさが保たれているので歓迎してます)
違いを出すポイントは自治体が主体となって整備する、改札の外の部分になります。
ふと広島駅を思い出してみると、規模は抜きにして自由通路の両側に改札と店舗を設ける、という基本的な構造は岡山駅と同じです。
どのような店づくりをするのか、建て替える駅ビルはどのようなコンセプトにするのか、女性物のアパレルばかりでいいのかといった、ソフト面でのリニューアルまで今から考えておかなくてはならないと感じました。
ともあれ、新山口駅の自由通路は本当に美しいものになりました。
本物の植物ですから見た目にも潤いや安らぎが感じられます。夏でも温度上昇を抑える効果がありそうです。ほとんど屋外ですからドライミストの散布が行われたりするのでしょうか。
「自由」通路ですから誰でも自由に通行することができます。
山口に立ち寄られる方、是非歩いてみてはいかがでしょうか。
前半の<構内&北口編>も御覧ください。
JR新山口駅 橋上駅舎が全面開業! <構内&北口編>
未公開画像など39枚をアップロードしています。フル解像度なのでPC推奨です。
【Flickr】:2015/10 新山口駅 自由通路開業