JR西日本は、駅のホームの安全性向上のため、管内の主要駅で可動式ホーム柵の設置を進めています。
広島駅では、発着列車の本数が多い11番のりば(博多方面)と14番のりば(東京方面)を対象に2020年初頭から設置工事が始められており、
11番のりばは2020年度中、14番のりばは2021年度中に供用が開始されることが明らかになりました。
JR西日本管内では、新神戸駅、岡山駅に次ぐ設置となります。
広島駅ではのぞみ停車駅にふさわしい快適性の確立を目指し、
新幹線コンコースの大規模リニューアル工事が2017年末から行われてきました。
2020年春に全て完了となり、新幹線関連には一区切りがついたのですが、
引き続きのりばでの可動式ホーム柵設置工事が行われるということで、こちらも定期レポートを行っていきたいと思います。
この記事はVol.3にさせていただきました。
Vol.1はこちら。
Vol.2はこちら。
新幹線コンコースリニューアル完了時の記事。
【JR西日本】:新たに5駅10のりばにホーム柵を設置します
(1)設置箇所
山陽新幹線 広島駅 11番のりば・14番のりば(2)諸元
・高さ:約1.35メートル
・最大開口(開閉ストローク):約5.7メートル
・柵延長:1のりば当たり約400メートル(3)使用開始時期(予定)
・11番のりば(博多方面):2020年度
・14番のりば(東京方面):2021年度
博多方面の11・12番のりばです。
可動式ホーム柵が設置される11番のりばを中心にご紹介していきます。
最も岡山寄り(東側)から博多方面を写しています。
前回第2回の記事ではまだほんの数台だった筐体が、この通りズラリとかなりの範囲で設置が進んでいることが確認できました!
当然ながらまだ稼働はしておらず、列車がいるいないに関わらず、開いたままの状態になっています。
このような張り紙が貼られていました。
そんなに珍しくはないかもしれませんが、筐体をじっくり見てみましょう。
扉の外側に張り出したボックスには数箇所穴が空いています。センサーでしょうね。
案内表示。
乗車位置案内のシートが貼り付けられています。これ、分かりやすくなっていいですよね。
安全性の向上はもちろんですが、個人的にこうした垂直の案内が可能になるのは可動式ホーム柵設置大きな効果の一つではないかと思っています。
しばらくすると列車が入線しました。
供用開始後のイメージができますね。
少し移動してのぞみ12号車付近。
おそらく開口部が一番広い部分かと思われます。(約5.7m)
ここは8両編成の「みずほ」や「さくら」では先頭車両にあたり、旅客ドアの位置が大きく異るため、開口部も広く取られています。
別の場所です。
まだ養生してありますが、ゲート式となっており伸びてきたホーム柵がここをくぐり抜けて強度を確保する面白い構造となっています。
さらに、こちらはホーム中腹あたりにある制御盤。モニターは一部稼働しています。
モニターには、頭上からホーム柵の状況がモニタリングできるようになっていますね。
ということで、頭上に注目してみると…。
いくつもモニター用のカメラが新設されていることに気づきました。
可動式ホーム柵、「ホームドアホームドア」言いますが、設置するにもホームの補強が必要だったり、こうした付随設備を整えなければならなかったりと、やはりお金かかるんですねえ。
さて、博多寄り(西側)に向けて歩いてみます。
11番のりば全域で筐体設置が完了しているわけではなく、16両編成の5号車から1号車にかけては、未設置となっていました。
ただし、床面の基礎の位置出しは完了しており、設置されるのも時間の問題のようでした。
再び岡山寄り(東側)。
これから設置される予定の筐体が準備されていました。
ということで、設置開始から一月半ほど。
11番のりばの設置率は6割程度といった状況でした。
博多方面11番のりばの可動式ホーム柵は2020年度中の供用開始予定です。
まだ工事は始まっていませんが、
東京方面14番のりばの可動式ホーム柵は、2021年度中の供用開始予定です。
画像を整理している時に気づきましたが、14番のりばでも一部の柵が準備のためワイヤー式のものに取り替えられていますね。