祝完了!広島駅新幹線コンコース リニューアル 2020.06(vol.18)

新型コロナウイルスの新規感染者数はひとまず落ち着きを見せるようになりました。
緊急事態宣言の解除、及び休日を含む外出自粛要請の解除に伴い、
当ブログでは三密を避け、「新しい生活様式」に沿った最小限の取材を再開します。

 

南北自由通路が完成した広島駅において、それまでほぼ手付かずだった新幹線コンコースをリニューアルする工事が行われてきました。

・天井や柱などをリニューアルし在来線部分とデザインを統一
・新幹線改札内の全館空調化
・待合室を3箇所に分け席数を1.5倍に増加

これらを実施することで、のぞみ停車駅にふさわしいグレード確立を図ります。

2019年11月20日には、カフェを併設した新しい待合スペースがオープンしており、内装のリニューアルと全館空調化の工事が続けられていましたが、
予定工期を迎え、このほど全て完了した模様です。

前回から少し間が空きましたが、先日訪れたので完成レポートを更新します!

南北自由通路が完成した広島駅では、これまでほぼ手付かずだった新幹線コンコースをリニューアルする工事が行われています。 2019年度末の完了を目指し、 ・天井や柱などをリニュ

【JR西日本】:ファイルダウンロード 新規ウインドウで開きます。広島駅新幹線柵内コンコースのリニューアルについて(PDF形式311キロバイト)

 

 

モノトーンに統一された明るいコンコースエリア

自由通路に面する新幹線改札口からラッチ内に入ります。

ちょっとだけ見慣れてきましたが、この連続するデジタルサイネージはなかなかインパクトがあります。
自由通路から離れてみると特に感じますね。

 

改札近くの雰囲気です。

 

古いパネルのままだったエレベーターが、最新仕様にラッピングされましたね。
ここにも「もみじ」があしらわれ広島らしくなっています。

実は、前回の更新までの更新から、見た目に分かる変化はこのくらいで、
その他ほとんどはほぼすでに整っていました。

今回の記事で「完成した」と言えるのは、空調です。
リニューアルメニューの一つだった全館空調が稼働しているのを肌で体感しました。冷房が動いており涼しかったですね。

空調は写真で切り取れませんので(笑)、
今回はおよそ2年に渡る工事の完了レポートということで、改めて美しく生まれ変わった内装をご紹介したいと思います。

着手時のVol.1のレポートを最初に見ていただくと、変化に驚愕するかも…

広島駅では、2012年から行われてきた橋上化工事が完了し、2017年10月29日に完成記念式典が執り行われました。 2階に新たに設けられた在来線改札「中央口」やみどりの窓口、そし

(新しいウィンドウで開きます)

 

コンコース中央部です。

 

 

以前の面影は柱の配置くらいで、全く雰囲気が変わりましたよね。

ちなみに、新幹線コンコース内の「おみやげ街道」などの店舗は、
新型コロナウイルスの影響で6月13日時点でまだ閉店していました。
広域の移動はまだまだ元には戻っていないようで、コンコースの通行人も少ない状態でした。
この状況がずっと続くなんてことはありえないので、元に戻るその時まで、
運輸業、観光業にエールを贈りたい…。

 

 

3箇所に分散 それぞれの使い方ができる待合スペース

改札口の方を振り返ります。

床のタイルに6本の線がまっすぐ走っています。
これは広島市内中心部を流れる河川を表現したものです。(猿猴川、京橋川、元安川、本川(旧太田川)、天満川、太田川放水路)

 

上の画像から右を向いたところ。南側にある在来線とののりかえ口です。

 

新設した在来線コンコースに繋がります。
かつては2階に自由通路が存在しなかったため、新幹線を降りて南口に行くには一度在来線コンコースを通らなければなりませんでした。
当時は改札の向きも違いましたね。北口への出口とのりかえ口が横並びになったような構造でした。

 

「JR線のりかえ口」(在来線乗り換え口)横には、精算所とともに少しだけ待合スペースが設けられています。

3箇所に分散させる待合スペースのうちの一つがここです。
当初は暫定利用かと思っていましたが、完成後もこうして利用されていくようですね。
ここからは発車時刻が分からないので、柱に埋め込み式の発車案内がほしいところです。

 

上の画像のスペースとは、「JR線のりかえ口」を挟んで反対側にある、新しい「待合室」。

 

 

3箇所に分散させる待合スペースの二つ目です。
ここが最も待合スペースライクです。発車案内に加え、JRのお知らせ、テレビ(NHK)とモニターが並びます。
隣の「おみやげ街道」とつながっており、カフェも併設されているので、ここでコーヒーや軽食を買うこともできます。

そして、目を引くのは、「赤貝泊」の大きな壁紙。
地元企業が伝統の技術で制作したものです。

ここがオープンしてしばらく経ちますが、きちんと撮影できたのは今回が初めてでした。(人が少ない)

 

新幹線コンコースの最も奥にある待合スペース+カフェの「クリエーションラウンジ広島」。

3箇所に分散させる待合スペースの三つ目です。

 

ここについても以前からご紹介していますが、広島らしさを表現した待合スペースになりました。

 

待合スペースながら、ショールームのようなライティングと配置。
世界で評価されるチェアとクルマを体感できます。
オーソドックスな待合室は先程の場所に確保されているので、ここは本当に思い切った、振り切ったスペースになりました。

 

その他、新たに誕生したスペースなど

リニューアルによって新たに生まれたスペースも。

先程の「クリエーションラウンジ広島」の横にあります。エスカレーターの裏側になるので、ちょっと分かりづらい位置です。

 

「モバイルコーナー」。

 

電源とWi-Fiが完備されており、出張中のちょっとした作業を集中して行うことができます。

 

「キッズスペース」。

外観も中も500系がモチーフになっていますね。親子がクッションでくつろげる様になっています。
オープンして数ヶ月経ちますが、あまりここが利用されているのを見たことがありません。
まずは認知されることが必要ではないかと思います。

 

こちらは「モバイルコーナー」、「キッズスペース」とは反対側にあるトイレ。

 

工事着手前から、リニューアルされて綺麗になっていました。
今回さらに、ファサードが新しい広島駅のデザインに統一された他、液晶モニターによるリアルタイム空き情報も整備されました。
北口(改札外)1階コンコースに新設されたトイレと同様のものですね。
多目的トイレ、授乳スペースも揃います。

JR西日本は、広島駅構内の商業施設「ekie(エキエ)」の一部をリニューアルオープンさせることを明らかにしました。 誕生するのは「ekie BOOKS & コンビニ」

 

この記事は以上です。2年間、18回に渡るコンコースリニューアルの連載も最終回となります。

先行して在来線コンコースが新しくなったり南北自由通路が開通していた事により、
この新幹線コンコースは”ここだけ昭和に取り残された感”が拭えない空間になっていました。
のぞみが停車する駅としても、設備面は他県の駅にかなり水を開けられてた状態でしたが、
一気に全てが最新デザイン、最新スペックに引き上げられました。

そればかりか、広島らしさを世界に発信する独自のスペース「クリエーションラウンジ広島」も誕生し、
他の主要な駅と比べても個性のある、記憶に残るコンコースになったのではないかと思います。

それ以外の部分は新大阪駅とそっくりだったりするわけですが、そもそも洗練されたデザインですし、総合的に見て大いに評価できるプロジェクトになったと思います。

 

強いて挙げるとするなら、今は異常ですが、欧米からの観光客の方も多いので、
コンコース内の大規模デジタルサイネージを活用した、インバウンド向けの構内案内や
観光情報を定期的に流してもいいのではないかとも思います。

 

また、広島駅の新幹線サイドでは、昨日からホーム上への「可動式ホーム柵」の設置工事も始まりました。
これでコンコースの快適性と、ホームの安全性は大きく向上することになるので、
近い将来は、ホームの美装化もぜひお願いしたいですね。

これもまた、他県の駅に離されているポイントかと思うので…。
床面のタイル化や柱・梁を一部でもパネルで覆うなどして、コンコースと連続した洗練された場所にしてほしいです。

今後に期待しましょう。

 

速報!広島駅新幹線ホーム 2020.06 可動式ホーム柵の設置が始まる

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