広島市が定める大規模小売店舗地域貢献ガイドラインに基づき、
JR西日本が進める新広島駅ビルの建設により拡大する広島駅商業施設の出店計画書が提出され、公表されました。
ここに添付された平面図より、今まで分からなかったことが新たに明らかになっています。
建築範囲(建築面積)が現在よりほぼ倍増する新駅ビルは、一部で在来線ホーム側にも広がり、
現在の南北自由通路の東側線路上空部分の商業施設「ekie ザッカマルシェ」に直接繋がることが分かりました。
その他、判明したことをまとめてみます。
最新の解体状況です。
資料はこちらです。
【広島市】:出店計画書の提出状況
この図から判明したことを箇条書きにしました。
- 新広島駅ビル東側は在来線ホーム側にも拡張。線路上空の商業施設「ekie ザッカマルシェ」と直結
- 新駅ビル東側の端はCブロック「エキシティ・ヒロシマ」前の市道まで。一部は1番乗り場の上空まで。
- 新駅ビル西側の端は「広島東郵便局」(建替中、(仮称)広島駅南口計画)の敷地にギリギリまで隣接
- その新駅ビル西側は直結立体駐車場(約200台収容)
- 直結駐車場の出入口は、郵便局北側に設けられ、駅西高架橋の下を通りアクセス。現在の「ホテルヴィアイン広島」跡地にスロープが設けられる。
- 在来線と新幹線の間のスペースには別棟駐車場(約150台収容)
- 別棟駐車場の出入口は、北口の「ホテルヴィアイン広島新幹線口」付近
以下は気づきと感想です。
直結することにより、北口東側の「エキエ おみやげ館」や「エキエ・バル」から自由通路を通らず南口の駅ビルにアクセスすることが可能となり、面的な回遊性が確保されることになります。
これらの画像の頭上、2番のりばまで駅ビルが拡大します。
この未成構造物がついに繋がる時がやってくるのですね。
ここの部分を通り、きっぷを持たずに駅ビルとを行き来できるようになり、既存の自由通路と合わせ、商業施設としての回遊性は大幅に向上します。
続いて、駐車場入口。
駅ビル西側の直結駐車場には、このあたりに出入り口が設けられます。
実際はもっと左側、ホテルと同じくらいで敷地の中でも最も線路寄りとなります。
背後は飲み屋街の「エキニシ」となっています。ここに来るまでの経路は駅西高架橋の下を通ることとなりますが、狭くてあまり美しくありません。
東郵便局再開発(広島駅南口計画)の出入口も付近に設けられることが予想され、
完成時にどう変わっているかも注目したいです。
一方、こちらは新幹線と在来線の間に設けられる別棟駐車場への出入口となる付近。
平面Pはホテルの敷地なので、それより奥となりますが、
驚いたことに新幹線より北側で出入りさせる予定のようですね。
ということは、入った車両は新幹線の高架下を通って駐車場にアクセスする事になります。
現状の高架下には事務所などが入っており車が通るスペースはないので、大幅に改良される事になりますね。
今まで、新幹線と在来線の間の別棟駐車場から駅商業施設までどのようなルートを確保するのか疑問でした。
在来線ホームを横切るように通路のような線が描かれていますが、これは既存の業務用の地下通路かと思われ、一般に使われることはないはずです。
新幹線高架下が貫通するとなれば、そこから高架下西側の「エキエ・キッチン」に向けて通路を確保することも可能かと思われます。
情報が少しずつ明らかになっており、非常に興味深いですね。
別棟駐車場建設予定地。
【広島駅南口ビル新築他工事】
高さ | 97.9m |
階数 | 地上20階・地下2階 |
用途 | 商業・ホテル・映画館・駐車場・駐輪場 |
ホテル客室数 | 428室 |
敷地面積 | 86,357.39平方メートル |
建築面積 | 20,632.76平方メートル(新築部のみ) 48,308.65平方メートル(既存含む) |
延床面積 | 126,509.25平方メートル(新築部のみ) 185,989.71平方メートル(既存含む) |
店舗面積 | 約26,000平方メートル (広島市:出店計画書の提出状況より) |
着工予定 | 2021年2月 |
完了予定 | 2025年3月 |
開業予定 | 2025年春 |
基本設計・監修 | ジェイアール西日本コンサルタンツ・東畑建築事務所設計共同体 |
実施設計・施工 | 広島駅南口ビル新築他工事特定建設工事共同企業体(株式会社大林組・広成建設株式会社) |
全体事業費 | 約600億円 |