広島市とJR西日本、広島電鉄の3者は、広島駅南口広場の再整備を進めています。
従来の駅ビル「ASSE」は建て替えのため、2020年3月に閉館しました。
建て替えられる新ビルは地上20階建てで、ホテルや商業施設、シネマコンプレックスを備える複合ビルになる予定です。
また、路面電車が現在の猿猴橋町を経由するルートから駅前大橋線を経由するルートに変更されるとともに、新駅ビルの2階に高架で乗り入れることで、JRとの乗り換えの利便性が向上するなど
賑わい創出と都心同士(紙屋町・八丁堀地区)のアクセス性向上に大きく貢献する存在になります。
2025年春の開業を目指します。
<新駅ビル編>はこちら。
記事にするのが遅くなりましたが、9月下旬に撮影した状況を簡単にご紹介します。
事業の概要
【広島市】: 広島駅南口広場の再整備等
駅前大橋線計画図(上記HPより)
駅前大橋線断面図(上記HPより)
駅部分の鉄骨建方始まる
広島駅の状況から。
ここを盛土と高架橋で高さを上げ、広島駅ビルの2階の乗り入れます。
乗り入れる先、新しい広電の広島駅となる部分は人工地盤の施工がほぼ完了し、
その上の駅本体の鉄骨工事が始まりました。
北口側から振り返ります。
自由通路の上屋よりも高さのある部分。これが新しい駅となる場所ですね。
駅前大橋を渡り、稲荷町方面に進んでいきます。
前回ご紹介したように、路盤と縁石が施工され、軌道敷の輪郭がはっきり分かるようになっています。
大幅改良!ダイヤモンドクロッシングとなる稲荷町交差点
稲荷町交差点です。
現在の電停から交差点と紙屋町方面を見ています。
従来の軌道敷が一旦撤去され、アスファルト舗装の仮の線路で運用されています。
新線となる駅前通りから既存の線路と接続させるための準備として、8月25日深夜に交差点内の線形が若干変更する工事が行われました。
よく見ると、停車禁止を示す路面標示に対して、改良後の軌道は直線的になっていることが分かります。
工事の様子は各局にも公開されていたようです。
交差点内の軌道は別の工場でブロック単位で製作されており、10月~11月末にかけて現地に据え付けられるようです。
広電の公式YouTubeチャンネルが公開している動画が非常に興味深いです。
広島駅方面と紙屋町方面がスムーズに走行できるように、曲線の半径が大きく取られているように見えます。
その分、かなり巨大です。
廃止となるはずだった的場町方面は、駅前大橋線と合わせて計画される環状運転のために存続となりました。
環状運転する軌道(現在の本線)と、新線の駅前大橋線・比治山方面が十字に交わります。
広電で唯一の「ダイヤモンドクロッシング」ですね。
稲荷町上り電停です。
軌道の改良の影響は電停を少し過ぎたあたりまで続いているようで、表層の舗装が撤去されていました。
この電停は完成後も同じ場所で使用される予定ですが、現在は古いままで短いので
紙屋町電停や新設される下り電停と同レベルに建て替えられるものと思われます。
稲荷町電停から南側、比治山方面です。
9月下旬時点では、前回の状況から変化は見られませんでした。
しかし、10月14日にいただいたコメントで、松川町交差点から比治山方面の車道中央部にもバリケードが設置されていたと教えていただきました。
情報提供ありがとうございます。
上の3枚目の画像に写る区間ですね。
着工から開業までちょうど折り返しにあたる今日このごろ、
いよいよ広い範囲で目に見える工事が活発になってきましたね。
広島電鉄の路面電車「駅前大橋線」は、広島駅南口の新駅ビルとともに2025年春の開業予定です。