広島市とJR西日本、広島電鉄の3者が進めている、広島駅南口広場の再整備について、
9月3日、広島市は南口広場のレイアウト案を公開しました。
これにより、路面電車の高架化によりバス・タクシー、マイカーエリアの再配置の様子が初めて明らかになった他、
南口周辺ビルに2階で直接接続するペデストリアンデッキの正確な位置についても判明しました!
2025年春の開業を目指す広島駅南口。
公表された情報を詳しくご紹介します。
広島市のホームページで公開された情報です。
【広島市】:【広島駅南口広場の再整備等】南口広場のレイアウトについて
【中国新聞】:広島駅南口、歩行者橋でビル4棟結ぶ 市がレイアウト図、日本郵便新ビルも
【中国新聞】:JR広島駅前広場の噴水残ります 市、乗降場に移設へ
広島駅南口広場の整備イメージ(2019年11月22日中国新聞HPより。広島市提供)
目次
【2階】自由通路から南口3方向に伸びるペデストリアンデッキ
- 南口再開発A・B・Cブロック及び、建設中の日本郵政オフィスビルの4棟をペデストリアンデッキで接続
- エスカレーターは合計4基、エレベーター合計6基設置
- 1階へ降りる現在の自由通路南口階段は大幅に縮小
- 中央部分の大屋根は車道ギリギリまでせり出し、路面電車のホームと「賑わい空間」を覆う
- 「賑わい空間」の面積は約400平方メートル(中国新聞)
- AブロックとBブロックに至る南北のデッキは幅7mで、植栽やベンチも設ける(中国新聞)
- ペデストリアンデッキの完成は、2025年春の南口再整備完成以降の「できるだけ早い時期」に(中国新聞)
【地上(1階)】バース大幅増大 噴水は残す方針!
- 基本計画の通り、駅ビル1階を交通広場として利用
- バスは15→22バース、タクシーは現在と同規模、マイカー駐車場は14台に縮小
- バスのそれぞれののりばに、ペデストリアンデッキからの階段・エスカレーター・エレベーターを設置
- 待ち合わせの定番となっていた銀色の噴水は「マイカー乗降場」付近に移設し存続
- 路面電車高架下には交番を設置
【地下】バスのりばに合わせ一部拡張
- バスバースの拡張にともないそれぞれののりばへの階段・エスカレーター設置のため、地下空間を一部拡張
- 現状のバス・電車のりばに至る階段は閉鎖される箇所が多数
- 「地下改札」、「地下自由通路」が明記。完成後も存続へ
- 地下広場内に新設される構造物(橋脚)は10本程度か
以上、分かったことをまとめてみました。
いやー凄い…
これまで完成イメージ図などで、”なんとなく”しか分からなかったものがはっきりと分かってきましたね。
ペデストリアンデッキについては、これまでの報道などから駅ビルの開業(2025年春)よりは遅れるんだろうということは見えていました。
やはり完成と同時ということではなく、「完成後のできるだけ早い時期に」ということだそうです。
デッキが完成するまでの間は、本来メインの歩行者動線として想定していない経路に人の流れが集中することになり、安全面で問題となる可能性もあります。
マツダスタジアムまでのデッキのようなズルズル伸びてしまう例もありますから、
本当に可能な限り早くお願いしたいです。広島市さん、お願いします…。
地上はこれまでの計画図のとおり、全面的にバス・タクシー・マイカーが配置された交通広場になります。本当に広大ですね。
バスは現状の15から22バースまで数を増やすので、
「広島駅前」行きを謳いながらエールエールの南側で降ろされるようなことは今後なくなるものと思われます。(広島市としてもそれを解消するのが大きな目的の一つです)
先日から閉鎖され撤去される事に大きな反響を読んでいた、シンボルの銀色の噴水ですが、
マイカーエリアに場所を移し存続されるようですね。
そして地下。地上や2階に比べるとそこまで大きな変化ではありませんが、
再配置されるバスのりばに合わせて一部空間が拡張されます。
変化が内のは「地下自由通路」、「地下改札」も同様で、記載があるということは、再整備完了後もこれらは存続されるようです。
また、広電の高架化と大規模なペデストリアンデッキを整備する割には、
地下広場内に新設される橋脚等の構造物は少ないという印象です。
路面電車の高架駅関連では地下広場内に設けられる構造物はわずか4箇所。これは意外でした。
南口広場では9月1日から、駅ビル工事のためマイカーエリアが閉鎖されています。
また近くレポートを更新します。
これからの変化もますます楽しみです。
広島駅ビル「ASSE」は今年度の解体工事を経て、2021年2月に着工予定、
路面電車の駅前大橋線は2020年11月に着工予定で、
新駅ビルと駅前大橋線は2025年春の開業予定です。