広島駅南口広場の基本方針!広電の高架と駅ビル建て替え、デッキ計画などまとまる

広島市は広島駅南口広場の再整備事業について、
路面電車を高架乗り入れとすることなどを盛り込んだ基本方針を、関連するJR西日本・広島電鉄・広島市の3者で合意し決定しました。
【広島市】:広島駅南口広場の再整備等に係る基本方針の決定について

【NHK NEWS】:路面電車 駅前大橋ルートに

コメントでもいただいておりました。ありがとうございます。

今回の発表でようやく路面電車が駅前通りを通り高架で広島駅に乗り入れるという方針が正式に決まりました。
概要をまとめてみます。

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(上記広島市資料より)

路面電車が高架になることで、広場内の機能の立体化が可能となりました。
これまで12バースしかなく周辺に分散していた広島駅のバス停は22バースにまで拡張されます。
これまでバスと同じ広場の西側にあったマイカー利用者向けのスペースは東側へ移動し、駐車台数は周辺の駐車場の整備状況などを鑑みて約半数の23台と設定されました。
タクシースペースの規模はこれまでと変わらないようです。

高架で乗り入れることとなる路面電車は乗車場と降車場をそれぞれ4ヶ所整備し、行先ごとにホームを分離します。

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JRを含む3者で合意したことにより、JR西日本による現在の駅ビルの建て替えが確定的になりました。(JR西負担になるはずです。)
ビルは広場の半分より北側を占めるJR西日本の所有地いっぱいに建てられるものと思われます。
一番上の画像では黒い二点鎖線で示されるのが市有地との境界線ですので、バス乗り場の半分以上は駅ビルの1階に設けられることになります。
“駅ビル内における歩行者空間の整備”が盛り込まれたことにより、
新ビル内2階の南側で広場内を東西に貫く通路と、そこからA・B・Cブロック、さらにB・Cブロックを繋ぐペデストリアンデッキも今回の基本方針で計画されています。

また駅前大橋線で当初廃止の予定だった区間では、利便性の低下が懸念されるとして的場町から左折し本線稲荷町方面へ入る環状ルートも合わせて整備することが決められました。
駅前大橋線、2電停を残した環状路線と合わせて検討へ

猿猴橋町電停は廃止になりますが、こちらはペデストリアンデッキの整備やバス停の移設で対応するとのこと。

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「的場町」、「段原一丁目」電停は存続となりますが、新設線内(駅前大橋線)の5号線にも、松川町に新たに電停が設けられるようです。

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本線を走る路面電車は広島駅方面が現在の位置の電停、宮島口方面が駅前通り側に設置されます。

この他、戦時中に金属の装飾を供出された猿猴橋の復元や、軌道廃線区間の拡幅などを含み、
総事業費は約155億円となりました。(駅ビル建て替え費用除く)

今後は基本設計や各種手続き等を行ったあと、約4年後に事業着手となり実施設計・建設工事を開始。
現在からおよそ10年後となる平成30年代半ば(2025年頃)の完成を目指します。
広島市は設計費用などを含む補正予算案を9月の定例議会で提案することとしています。

ここまで基本方針のまとめです。

さて、いよいよ広島駅南口広場の全容が見えてきましたね。
今から完成までに10年を要することも明らかになりました。
その頃自分がどうなっているか分かりませんが、個人的にはこれより遅れることがなければギリギリ想定の範囲内です。
自由通路の建設と同時は予算的にも難しいと思いますし、今後は今以上に防災にも取り組んでいかなければなりません。
できるだけ自由通路の完成と同時に駅ビル及び駅前大橋線に着手して欲しかったですが、大規模事業ということもあり環境アセスメントを受けることで着手まで少々時間がかかるようですね。

時間はかかりますが、ここまで前向きな内容になるとは思っていませんでした。
その代表がペデストリアンデッキ。
Cブロック方面は当然としても、広場西側の広島東郵便局やエールエールA館、Bブロック方面までが自由通路と同じ2階で繋がる事になりそうです。
人々の動線は完全に2階に移ることになるでしょう。

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広島駅南口広場とCブロック(6月撮影)

201301higashi-post.jpg
広島東郵便局(2013年1月撮影)

ちなみにBブロック・Cブロックでは両方共、将来デッキが建設されても対応できるように設計されています。
資料の中に東郵便局の辺りに高層タワーが立っているようにみえるイメージがありますが、Bブロック西棟の透視図がそう見えているだけでしょうね(^_^;)
駅ビルとデッキで接続される東郵便局ですが、これらが起爆剤となって今後開発計画が出てくる事に期待したいですね。

“駅ビル内における歩行者空間”という言葉が気になったのですが、イメージとしては博多駅のようになるのでしょうか。

この造りには非常に好感を持っていたので大歓迎です。
とは言いつつ駅ビルはJR西日本の事業となるので、今の段階で規模やイメージのようなものは分かりません。
が、先ほど書いた通り南側は広場の社有地ギリギリまでせり出す形になりそうですし、
北側も余裕があるので1番のりば上空まで使用した建て方になる可能性もあります。

hiroshimaeki-heimen.jpg

新たな商業スポットとなることを期待しています。

さて、まずは駅前大橋線の設計費用などを盛り込んだ補正予算案が、今月17日の定例議会に提案されます。
基本方針は決まりましたが、実際に都市計画決定がなされ着手されるまでは正直安心できませんね。
約10年という長い期間が想定されるからこそ、これより先延ばしにならないように着実に、縮小すること無く進めて頂きたく思います。

完成すれば今とは全く別の街のような雰囲気になりそうです。
その過程をこれからも見届けていきたいです。

————————-■追記————————-
現在の広島駅ビルの東側に隣接するフタバ図書(建物はイズミ所有)は、平面図でも全く描かれておらず合意した3者にも含まれていないので、
残念ながら一体的な開発を行う予定は無いようです。
10年後には単体でも素敵なビルに生まれ変わっているといいですね。
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