今回はたまに更新する自動車メーカーのマツダに関する記事です。
小規模ながらファンに支持されるマツダは、これまで弱かったブランド戦略の一環として、
全国のマツダディーラーの大幅リニューアルを進めていることを以前記事にしました。
県内では尾道店が完了、可部店が建て替え中、そして大州本店の建て替えが決定しているところまでが公表されています。
店舗ではありませんが、府中の本社ビル1階に設けられたショールームも2014年にリニューアルを受け、
新世代店舗と同様、新しいコンセプトの内装に生まれ変わっています。
本社ショールームは誰でも行くことができますが、
メーカーの営業日と同じく平日しか入ることができないので、なかなか気軽にはいけないのが難点です。
実は、昨年9月に休みを作って訪れることができました。
ずいぶん前になりますが、今日はその時の状況を紹介します。
まずは本社外観です。
「mazda」のロゴマークは青文字ベースだったものから、シルバーの文字に変わりましたね。
本社の向かいにはマツダ病院の新棟が建設されました。
いざ、内部へ!
訪れた2016年9月はちょうど、カープが25年ぶりリーグ優勝を決めた直後。
ロビーにもこのようなバナーが掲げられていて嬉しくなりました。
5台程度を展示するショールーム内はモノトーンを基調とした中に、適所に木材が使用された非常に高級感のある雰囲気。
関係者と思われる外国人が、ソファーや車に乗り込んで何やら話をしている風景に、改めてグローバルな企業だなと思うと同時に、場違いなところに来てしまったと冷や汗。
(もちろん一般の方、マツダミュージアム見学者などどなたでも入れますので安心してお越しください(笑))
車一台一台にスポットライトが当たり、自動車ショーのような雰囲気です。
この時点の新型車両である、年次改良を受けた「アクセラ」が、目立つようにおかれていました。
新色「マシングレー」の深みのある質感がよく分かります。
奥に写っているように、ショールーム内に「タリーズコーヒー」が出店しており、
クルマを眺めながらコーヒーが楽しめます。
クルマの後部に、プロジェクターで投影された車両諸元が。
これはカッコいいですね。
「Be a driver.」というキャッチコピーを始めたころから、テレビCMのテイストも変化し、
マツダに対するイメージが大きく変わってきているのは間違いないと思います。
1台、楽しみにしていた車両がありました。
マツダ「CX-4」です。
こちら、日本では走っていません!今のところ中国専用販売となっているクルマです。
名前の通り、CX-5やCX-3などと並ぶカテゴリ、SUVです。
5人乗りのCX-4は、CX-5に比べ全高が低く、全長が長い、いわゆる”クーペライク”な優雅なスタイルをしています。
内装もご覧の通り。
「なんで中国でしか販売しないのだ」と思うほどよくできています。
背景には生産能力の限界があるといわれています。
CX-4の生産は中国で行われています。中国で車を販売するには、基本的には現地法人と合弁会社を作り、現地生産しなければなりません。
SUVの人気を受け、国内工場ではCX-3, CX-5, CX-9(北米向け)を生産している現状で、
新たな車種の生産を始める余力がありません。
先日発表になった通り、CX-5をベースとした7人乗りのCX-8の生産も控えているので、
CX-4のグローバル展開はしばらく難しそうです。
工場の新設は、2014年にメキシコに工場を作ったばかり。
アメリカへの輸出に関税がかからないからと新設したはずがトランプ大統領の登場で難しい局面を迎えています。
話がそれましたが、この黒を基調とした「新世代店舗」戦略は、北米をはじめ世界で同時に行われています。
トヨタほどの生産力・販売力はないマツダが選んだ道が顧客あたりの単価のアップ。
「新世代店舗」をはじめとするブランド戦略はまさにその一環です。
広島の経済やまちづくりにとっても、マツダの浮き沈みは死活問題ですから、
クルマ好きとして、広島好きとして、何とかマツダのブランド力向上、生き残りを願いたいです。
マツダに関する記事。国内販売の低迷などについて、近々もう一つ更新する予定です。
なお、現在本社ショールームでは5月12日まで、
累計生産100万台を記念した特別なロードスターが展示されています。
平日で残り2日しかなくなってしまいましたが、興味のある方は見に行かれてみてはいかがでしょうか。