広島高速5号線は、高速1号と2号が接続する東区温品の「温品ジャンクション」から、広島駅北口の二葉の里地区を結ぶ約4.0kmの都市高速道路で、
2021年3月の完成を目指し工事が進められています。
開通すれば、広島高速1,2,5号を介して広島駅と山陽自動車道が専用道路で繋がり、
空港リムジンバスをはじめ、広域アクセスの利便性が大きく向上することが期待されています。
1.8kmがトンネル区間となっており、中山地区側から0.4kmは山岳トンネルでは一般的な「NATM工法」が用いられますが、
広島駅側から1.8kmはトンネル直上への住宅の地盤沈下防止のため、都市部などで採用される「シールド工法」が用いられます。
【広島高速道路公社】:広島高速5号線及び関連道路路線図
前回の状況です。
広島市東区の商業施設「フォレオ広島東」から。
昨年10月以来、9ヶ月ぶりの更新となりました。
中山IC・二葉山トンネル方面に向けてPC箱桁の構築がかなり進み、高架橋らしくなってきました!
こうしてみると、暫定2車線ではありますが大径間で新幹線車両基地をパスする光景はスケール感があります。
同ポイントから振り返り、高速1号温品ジャンクション方面。
高架橋にあまり変化はありませんが、地上部分の整地が進んでいますね。
ここは都市計画道路「中筋温品線」との接続するための橋脚などが建てられる予定となっているので、高速本線よりかなり広い敷地が確保されています。
ただし、温品側の工事はまだまだ進む気配を見せておらず、何年後になるかは分かりません。
フォレオ広島東を離れます。
一本の橋脚から、左右対称にバランスを取りながら「やじろべえ」のように橋桁を伸ばしていく工法が取られています。
その「やじろべえ」がよく分かる構図。
新幹線車両基地の真上でダイナミックな工事が行われています。
両端はそれぞれ隣の橋桁のブロックと繋がりそうなところまで来ています。
車両基地上空です。
珍しく車両が一本もいませんでした。
車両基地西側のエリアへ。
車両基地である「博多総合車両所広島支所」入口と合わせて。
非常に迫力ある工事です。
立派な橋梁ですが、これ暫定2車線なんですよね。しかも橋脚や橋桁は4車線設けるようにできておらず、完成4車線化の際は、また新たにJRの敷地内に橋脚を立てて上部工事をしなければなりません。
後ほど紹介する「二葉山トンネル」然り。少しもったいない工事です。
中山小学校方面へ。
頭上を高架橋が通っています。
地上部分の新しい区画道路の輪郭も見えてきました。
歩道橋から、温品ジャンクション方面を振り返ります。
もうすぐ伸びてきた橋梁が1本の線になります。
以前ご紹介した、「中山川」の付け替え工事です。
見事付け替えが完了していました。
歩道橋から、中山IC、二葉山トンネル方面を。
こちらの高架橋工事はまだ下部工施工の段階です。
一般道のアンダーパスにより、芸備線との「中山踏切」を立体化するので、そちらと歩調を合わせているところもあるのかもしれませんね。
立体化の様子はこちらがわかりやすいです。↓
【Sunsグループ】:サンズガラリエ中山I.C.
現在の「中山踏切」。
昨年10月29日に、工事のため隣接する
新しい踏切に切り替えられました。かつての踏切は2枚目の画像の様に路盤などは撤去されてバラストが敷かれています。
ここからトンネル方面。
仮囲いで覆われた区間がアンダーパスおよびコの字型の橋脚が姿を現す範囲です。
この付近の様子を見るため、一気に二葉山トンネル抗口付近まで移動しました。
先程見上げていた橋桁の終端部付近に、中山IC広島駅方面のハーフランプができる構造がよく分かります。
トンネル掘削工事が本格化しており、本線道路上には工事事務所や掘削機などが置かれていました。
反対側から見る、温品ジャンクション方面です。
橋桁ができてきたことで、蛇のようにうねる高架橋が左奥の広島高速1号線へ続いていくのがはっきり分かるようになりました。
振り返り、掘削工事現場を。
二葉山トンネルは、広島駅北口からの1.4kmが「シールド工法」が用いられますが、
比較的地盤が安定し地表への影響が少ない中山抗口からの0.4kmは従来の「NATM工法」が用いられます。
掘削工事や掘削した土砂の処理で出る音を抑えるため、大規模な防音ハウスが設置されているのは、広島駅北口と同様です。
二葉山トンネルの広島駅側のシールド工事で、2018年12月にシールドマシンが破損し掘削工事が一時中断する事態に陥りました。
2019年5月からシールドマシンの掘削工事も再開していますが、全体への工期の影響も予想されています。
掘削開始当初の予定では、広島高速5号線は2021年3月に開通する予定となっています。