ブロガーコラボ企画 『広島電鉄』路面電車のこれからを考える(序)

コロナ渦の中のゴールデンウィーク、皆様いかがお過ごしでしょうか。
思えば令和になりたての東京の皇居、そして仙台への出張取材に行ったのが1年前のゴールデンウィークでした。

今年は感染拡大防止のため外出ができません。
このような中、同じ広島ブロガーのヒロさん(封入体筋炎患者闘病記)、らっちさん(広島・都市創生会議)にお声掛けいただき、
統一テーマを同じタイミングで投稿するコラボ企画を行う事になりました!!

テーマは「広島電鉄」です。このブログでは何か新しい動きがある時にネタに取り上げていますが、一度、1ページに考えをまとめたものを作らなくてはと思っていました。
この記事は、もし「私が市長ならこうする」という視点で、私なりの広電路面電車への考えを綴っていきます。

まずはコラボ先のヒロさん、らっちさんの記事へのリンクです。

【封入体筋炎患者闘病記(ヒロさん)】:【ブロガーコラボ企画  広電について色々と】

【広島・都市創生会議(らっちさん) 】:【ブロガーコラボ企画】広島電鉄の今後を考える

 

執筆段階ではまだ見られないので、感想などはまた後日どこかで。

 

ここからは私の考えです。

課題はやはり速達性と定時性

広島電鉄路面電車が抱える最大の課題は、やはり速達性・定時性が確保されていないことと思います。

特に、従来より広島市の経済を牽引する紙屋町・八丁堀地区と、近年めざましく発展を続ける広島駅周辺地区を結ぶ本線の改善は急務です。(急務と言われ2~30年経っている。。)
今回は、この本線「広島駅~紙屋町」間の輸送改善を軸に改善案をまとめます

これだけ課題が改善されない状況で「路面電車では限界である。地下鉄を整備するべき」という意見は必ず聞かれます。
この意見に対しては記事の後半で考えを述べます。

 

広島市の都心部(デルタ内)における公共交通ネットワークを担うのは言うまでもなく「路面電車」と「路線バス」です。
広島市が策定した公共交通のマスタープランである「広島市地域公共交通網形成計画」にも明記されています。

【広島市】:広島市地域公共交通網形成計画(15MB)(PDF文書)

(上記広島市資料より)

「デルタ内準基幹交通ネットワーク」に相当します。
ここで「デルタ内拠点アクセス補完バス」というのは、ここ数年で新設された都心部ループバス(えきマチループなど)が該当します。路面電車より早く移動できることが多く、個人的にもよく利用するようになりました。

バスに関してはこの他にも各社で重複している区間を統合するための社会実験等もあり、
改善に向けて試行錯誤しながら前進しているように思います。

一方路面電車は、広島駅南口の大改造とセットになった駅前大橋線の整備は進むものの、それ以外の施策に具体的な動きが見えてこないことに問題を感じています。
確かに、駅前大橋線の整備で、見込みでは広島駅~紙屋町東間の所要時間は4分短縮されることになっています。
しかし、遠回りしていたルートを短絡しただけであり、路面電車が抱える本質的な問題を改善するものではありません。

バスは紙屋町まで早く着くと書きましたが、それは相対的に路面電車が遅すぎるからであり、
一般車やタクシーの交通量が多ければバスも渋滞に巻き込まれます。
路面電車は基本的には軌道内は進入禁止であるため、改善の余地はまだ大きいと考えます。

(上記広島市資料より)

広島駅から紙屋町東電停までの2.1kmにかかる時間は約14分となり表定速度はオフピーク時でも10km/hを切っている状況です。
他の年と比べても著しく遅いことが分かるかと思います。(地下鉄は電車を降りて地上に出るまでの時間を考慮する必要はありますが)

 

改善メニューの整理

対策を整理していきましょう。特に広島駅から紙屋町・八丁堀地区(市役所前辺りまでを想定)での速達化・定時性向上のメニューは以下に挙げるものくらいでしょうか。

 

 

私が以前から重要に考えているのが、赤い枠で囲んだ「優先信号の拡大」(「系統の統廃合」とセット)です。

少し古いデータしかありませんが、路面電車の運行において実際に運転している時間以外に最も取られているのが「信号待ち時間」です。

(上記広島市資料より)

ICカードの普及により乗降時間は短縮されていることが予想されるので、「信号待ち時間」の長さは今ではより顕著になっているのではないかと思います。
ということで、この「信号待ち時間」の改善に取り組むことこそが、路面電車の本質的な高度化への道であることを以前から唱えています。

とはいえ、現状のまますべての信号を路面電車優先にするのは、他の交通機関への影響が大きすぎます。信号を管轄する警察も間違いなく首を縦には振らないでしょう。
対象区間を通過する路面電車の系統と本数が多すぎるからです。

そこでセットで行わなければならないのが「系統の統廃合」なのです。

 

電車が交差点に近づいたことを感知して、
・通過するまで青時間を延長する もしくは
・交差する方の青を短くする

こうした優先信号を広い範囲で認めてもらうために、

「対象区間を走行する路面電車の総本数を減らします。」

「そのために、現在の運行体系を見直して重複する系統を統合します。」

ドラスティックな主張ですが、私は中長期的に検討すべきであると考えます。

 

具体的にどうするのか?

大変申し訳ありません。。。

具体的に考えていることもあるのですが、コラボ企画の記事ということでタイミングをあわせて公開することとするため、時間切れとなってしまいました。。
この記事は一旦ここで締めさせていただきます。

 

さしあたり書いておきたいのが、何をするにも広電が単独で実施できる根本的な施策は無く、
行政機関である広島市が意思決定し、先頭に立って関係各所に交渉して進めていかなければならないということです。

この速達性と定時性の欠如した現実課題を受けて、
いつまでにどのくらいまで改善させるという具体的なビジョンを、市民に示して考えていくべきではないでしょうか。

 

すみません。記事の途中なので、コメントはまだオフにさせていただきます。
数日以内には完成させます。

このような機会を設けてくださったヒロさん、らっちさんには、
記事が完成せず中途半端になってしまったことをお詫び申し上げます。

 

■追記

続きはこちら。

ブロガーコラボ企画 『広島電鉄』路面電車のこれからを考える(続) 信号待ち時間削減の提案