広島都市圏を横断する「広島南道路」の内、
東広島・安芸バイパスの海田西IC~海田大橋間を結ぶ区間「明神高架橋」の整備が国土交通省によって進められています。
明神高架橋は約2kmの自動車専用道路で、海田西ICでは現在整備中の東広島・安芸バイパス末端区間と接続します。
開通すれば、地域高規格道路「東広島廿日市道路」の多くの部分がネットワークとして繋がり、広島市東部の混雑解消はもとより、都市圏全体での人流・物流の活性化が期待されています。
合わせて取材した東広島・安芸バイパス<海田地区>の状況はこちら。
前回ご紹介したときの記事です。
概要はこちら。
今回取り上げる広島南道路の明神地区は、具体的な開通時期はまだ明らかにされていませんが、
国土交通省中国地方整備局 広島国道事務所により2019年に工事が着手されました。
東広島・安芸バイパスの終点、海田西ICから。
現在は右斜め前方の新広島バイパスに接続するランプウェイで工事が進みます。
広島南道路は本線側で、このまま直進するルートです。
このジャンクション部の橋脚はすでに姿を現しています。
ランプウェイの先です。
前回取材時は基礎工事を行っていた橋脚が完成していました。
橋桁が乗っかる支承の部分に着目すると、4車線分の幅に対し台座は片側2つしか付いていませんね。
この明神地区の整備の概要に関する情報がほとんど公開されていなくて困っているのですが、
今回の工事もやはり暫定2車線なのでしょうか。
海田大橋方面を振り返ります。
国道31号と交わる東武流通団地北口交差点です。
新広島バイパスから呉方面に抜ける交通の立体交差が横切ります。
広島南道路の高架橋はさらにこの上を交差します。
31号の高架橋は北の新海田交差点で新広島バイパスと分岐しています。
完成すれば一帯はかなり複雑な構造になりますね。
さらにその先、自衛隊海田駐屯地の北側の状況です。
こちらにも前回構築中だったコンクリートの橋脚が1基出来上がっています。
一般道部分は上下線が高架橋を挟む形にすでに移行しています。
以上、広島南道路の明神地区の状況でした。
引き続き整備の状況は追いかけていきます。
なお、中国地方整備局広島国道事務所のHPでは、当区間の概要の説明ページはないものの工事の進捗状況は公開されていました。
最新の上空からの写真がまとめられています。
【広島国道事務所】:工事の進捗状況
広島南道路はこの記事の区間のほか、
廿日市市の木材港西地区~廿日市ICの区間が2022年度に事業化されました。
住民説明会等も行われているようで、HPにはパンフレットなども公開されています。
【広島国道事務所】:【事業概要】パンフレットデータ(PDF)(6.2MB)
また、広島県によるはつかいち大橋の4車線化工事も進みます。
【広島県】:臨港道路廿日市草津線整備事業
災害が激甚化する昨今、広島都市圏や西日本全体の流通路を確保するための大動脈のバックアップは欠かすことができません。
時間はもう少しかかりますが、完成すれば
西側は山陽自動車道、国道2号西広島バイパス、国道2号広島南道路、
東側は山陽自動車道、国道2号東広島・安芸バイパス、広島呉道路(東広島呉自動車道経由)
といったネットワークが揃うこととなり、冗長性が向上します。
もちろん、ピーク時の国道2号の渋滞緩和にも期待がもてます。
神戸市の西側で、山陽自動車道、阪神高速、第二神明道路が並行する構図に少し似たものがありますね。