JR広島駅南口再整備 2024.09(Vol.76)<駅前大橋線編>

広島市とJR西日本、広島電鉄の3者は、広島駅南口広場の再整備を進めています。
従来の駅ビル「ASSE」は建て替えのため、2020年3月に閉館しました。
建て替えられる新ビルは地上20階建てで、ホテルや商業施設、シネマコンプレックスを備える複合ビルになる予定です。

また、路面電車が現在の猿猴橋町を経由するルートから駅前大橋線を経由するルートに変更されるとともに、新駅ビルの2階に高架で乗り入れることで、JRとの乗り換えの利便性が向上するなど
賑わい創出と都心同士(紙屋町・八丁堀地区)のアクセス性向上に大きく貢献する存在になります。
2025年春の開業を目指します。

 

前回の状況です。

広島市とJR西日本、広島電鉄の3者は、広島駅南口広場の再整備を進めています。 従来の駅ビル「ASSE」は建て替えのため、2020年3月に閉館しました。 建て替えられる新ビルは地

 

 

事業の概要

【広島市】: 広島駅南口広場の再整備等

駅前大橋線計画図(上記HPより)

 

駅前大橋線断面図(上記HPより)

 

【建設中】JR広島駅南口ビル新築他工事(広島駅南口広場の再整備)

 

高架橋への盛土の施工開始

新路線、路面電車の駅前大橋線が駅ビルに乗り入れる部分です。

 

 

交差点上空を路面電車の高架橋が横切ります。
乗り入れる駅ビルは中央部分の足場が少なくなり、窓ガラスが見えてきました。
路面電車広島駅の空間となる4層吹き抜けの明り取りとなる大開口の窓です!

 

(JR西日本『広島新駅ビルの広場デザイン決定(https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210218_00_hiroshima_shinekibill.pdf)より)

 

その交差点部の高架橋へ向けて、手前で多くの変化がありました。
橋脚に至るまでの盛土の造成工事が始まりました。

 

 

擁壁は単なる型枠の跡ではなく、まるで川岸の雁木のようなデザインされた外観をしています。
広島市の都市デザインアドバイザー会議でも議論されていた箇所ですね。

 

東側から。

 

この区間は既存の地下広場への影響を最小限とするため、盛土(軽量盛土)が選択されました。
口を開ける擁壁がダイナミックです。

 

真横から。

 

そのさらに南側でも鉄筋が組まれ施行準備が行われていました。

 

 

駅前大橋上です。

 

中央部の路面電車が地上から高架へ移る勾配部分の橋桁が本設の位置に降ろされました!
前回までは、下部工など他の工事のタイミングを待って、ジャッキアップされた状態で仮置きされた状態となっていました。

いよいよ、実際に路面電車が駆け上がる本設の勾配、高さを目にすることができるようになりましたね。

 

 

駅前通りにセンターポール架線柱設置!

駅前通りを稲荷町方面に目を向けます。

 

 

ついについに、上下線の間に架線柱がずらりと設置されました!
交差点部や幅員の広い電停部を除き、中央分離帯から電力供給を行うセンターポール式となります。

架線や補助ワイヤー等で空がクモの巣状にならない、景観に優れた方式です。
広島市内では比較的近年に整備された相生橋や広島港周辺での採用に留まります。

 

架線柱基部。

 

広島駅を振り返ります。

 

ポールの上部は白いスリットが見えます。
夜間はここが光るのでしょうか。その光景も楽しみです。

 

稲荷町交差点へ移動しました。
下り紙屋町方面の電停から広島駅を振り返ります。

 

この付近は以前の記事でも紹介したように、歩道にも架線柱を兼ねた太い柱が新設されています。
交差点部は致し方ないですが、可能な限り架線柱が目立たないような配置であるといいですね。

 

稲荷町電停。

完成後にこの写真を見るとまだまだ建設中に見えるのでしょうが、
ゼロから見届けてきた者にとってはかなり完成が近づいたように感じます。

 

広島電鉄の路面電車「駅前大橋線」は、広島駅南口の新駅ビルとともに2025年春の開業予定です。

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