広島市の広島駅南口再整備に関する検討委員会は昨日、
路面電車は高架で駅ビルに乗り入れるのが望ましいという見解を示しました。
広電駅前線、検討委員会が高架案でとりまとめ!
最終的に選ばれたイの高架案の約135億円という総事業費について、
路面電車の橋梁等の整備費用が100億円
南口広場のみの整備費用が35億円
であることが、広島市議会の若林新三議員のブログによって分かりました。
【若林新三 WEBSITE】:高架案でまとまる (以下転載)
路面電車のJR広島駅への乗り入れについて高架案、地下案が検討されていましたが、有識者の検討委員会は17日、全会一致で「高架が望ましい」との考え方をまとめました。
広島駅の2階部分に自由通路ができるのに合わせて橋上駅となるためJRとのスムースな移動も期待されます。若林新三議員も2月議会で高架案が妥当であると指摘していました。
市は今後、高架案と現行ルートとの比較検討を行うことになります。
事業費は路面電車整備費100億円、南口広場整備費35億円、計135億円が見込まれています。
駅前広場整備にあたっては、2階部分でエールエールA館、Bブロック、Cブロックとペデストリアンデッキで接続することにしています。
(ここまで)
このブログでは、情報の早い若林議員のウェブサイトに本当にいつもお世話になっております。
事業費の話に入る前に、最後の行とアップロードされているイメージ画像に触れておきます。
昨日テレビに写ったイメージ図から検討委員会ではA,Bブロックへのペデストリアンデッキが含まれていることが分かりましたが、Cブロックについても同様に想定されているようですね。
Cブロックに関してはむしろ想定されないほうが不自然で、安心したというのが率直な感想ですが、
“西側から見たイメージ図”を見て少し驚きました。
若林議員のウェブサイトから借用させていただくと…
西側から見たイメージ図
バスターミナルの様子がよく分かる画像ですが、中央から左手にかけて駅ビルと平行してデッキが設けてあることです。
東郵便局方面へとてもスムーズに移動することができますね。
東郵便局の建て替えが具体化しないと必要性は薄いですが、
広島駅自由通路を中心に人が東西南北へストレス無くアクセスできるこの案はまさに理想!
(デザインはまた別ですが)
こんな案がこれから検討されていくのかと思うと興奮せずにはいられません。
もちろん”あれもこれも”では事業費が膨らむばかりで実現は遠のいて行くのも事実であって、
このイメージ図の通りに実現する可能性は低いでしょう。
この南口広場再生日に関しては優先順位を決めて段階的に必要とされるものから整備されていくことを願いたいです。
ここからは事業費に関することです。
昨日の記事の中でも書いた通り、市は当初から高架案の場合の事業費を70~100億円と見込んでおり、
検討委員会の結果はザックリとちょうど100億円という概算を出したということですね。
詳細に設計すればまた多少は前後するのでしょうが、いずれにしても135億円という額は大きな額です。
(個人的にはこの内容のものが135億円でできるのならば、十分やる価値はあると思ってはいますが…)
前回のコメントでも頂きましたが、広島駅周辺の再開発とも合わせるととてつもない金額に…。
南口広場再整備に135億円、
広島駅橋上化と北口広場再整備に170~200億円、
駅ビル建て替え(大部分はJR負担?)、
―ここまでが”広島駅そのもの”の部分でこの他にも―
広島駅南口Bブロックに353億円、
広島駅南口Cブロックに280億円、
完成した若草町や新球場も合わせれば軽く1000億円を越します…(;・∀・)
それぞれが事業化する意味のあるものであってもこれだけ一度に集中してしまうと厳しいものがあります。
それほどこれまで広島駅周辺の開発が停滞してきたとも言い換えられますが。
B,Cブロックはすでに調達見込みも決まって実際に動き出しているので、それほど深刻になる必要はありませんが
これらを進めながらどのようにして実現させるかということと、駅ビルなどいかにJRを始めとする民間企業と協力できるかということが今後非常に大きな課題となりそうです。
コメントの受け売りになりますが、地方都市でこれだけ投資が集中したビッグプロジェクトもなかなか珍しいのではないかと思います。
ハードルは高いですが、実現できる糸口をなんとか見出していただきたいものですね。
イメージ図を見ていてふと思ったのですが駅ビルを建て替えることが決まった場合、
南口広場の一部をJR側に使わせ新ビルを建設させる代わりに、その駅ビル内に東郵便局・Cブロック両方面へ伸びるデッキを内蔵してJRに建設してもらうことはできないものでしょうか?
形としては新たに出来た博多駅ビルがイメージに近いです。
先程も書きましたが市の支出が非常に多い中いかに民間企業の力を借りれるかが実現への近道であると思いますね。
■追記(2013/06/21)
この記事内でも紹介した市議、若林新三議員のブログが更新されました。
【若林新三 WEBSITE】:続・高架案でまとまる
広島駅南口広場のペデストリアンデッキ整備案(上記ウェブサイトより借用)
ペデストリアンデッキの配置がよく分かる平面図ですね。
こちらを見る限りではA+B+Cブロック、東郵便局方面に加え、BブロックとCブロックをも繋ぐデッキまで盛り込まれているのですね。
回遊性の向上という面では現在の地下通路より何倍も効果があると思います。
かなり前にブログの方で「自由通路→Cブロック→Bブロックとそのままデッキで接続すべき」と言って、市に提言までしたこともありましたが、
それに近いものがこれから検討段階に入ると思うと感慨深いです。
それでも一気にすべて整備するのは難しいでしょう。地下道との二重投資だという議論も出てくるはずですし、
上の本文中でも書きましたが、後々建設できるような設計にしておいて優先順位の高いものから順次着手していければと思いますね。
私が思う所では高架乗り入れは前提として、Cブロックへのデッキは最優先でしなければならないと思います。