広電駅前線、検討委員会が高架案でとりまとめ!

すみません。週末は更新できず少し間が空いてしまいました。
 
さて、コメントでもナベーさんに教えていただいておりました。ありがとうございます。
本日広島市役所で、「広島駅南口広場再整備に係る基本方針検討委員会」の最終会合が開かれ、
市と広島電鉄が計画する路面電車の駅前大橋線の広島駅乗り入れ方法について、
高架案が最も望ましい」という見解をまとめました!
 
【中国新聞】:広電駅前大橋線は高架で一致 (以下転載)

 広島市は17日、JR広島駅南口広場(南区)の再整備を考える有識者の検討委員会を市役所で開いた。検討委は広島電鉄(中区)が構想する新路線「駅前大橋線」の広島駅への乗り入れ方式について「高架が望ましい」との見解をまとめた。広島の玄関口と都心のアクセス向上を目指す新路線は、1999年の構想浮上から14年で新たな段階に入った。
 
 委員7人のうち、青山吉隆委員長(京都大名誉教授)たち6人が出席した。事務局の市都市交通部は、駅への乗り入れ方式について高架と地下の2案を評価した結果、「技術的には可能」と説明。概算事業費は高架案は135億円、地下案は195億円と報告した。
 
 これを受け、委員長を除く5人の委員が「地下案より事業費が安く、橋上駅になる広島駅との乗り換えがしやすい」などと高架案を支持した。
 
 具体的には、駅前大橋から高架で南口広場に入り、改築した広島駅ビルの2階部分に電停を設けるルートを想定する。紙屋町や八丁堀地区との距離は現行ルートより約200メートル縮まり、約4分の時間短縮になるという。
 
 市は検討委の意見を基に現行ルートとメリット、デメリットを比較。地元住民や広電以外の交通事業者、市議会との協議を経て、本年度中に駅前大橋線の乗り入れ方式を含めた南口広場の再整備基本方針をまとめる。

(ここまで)
 
このニュースは夕方の地元ニュースでも多くの局に取り上げられ、久しぶりに駅前大橋線の話題が表に出ることとなりました。
【NHK】:駅南口 高架案とすべきの方針
【RCC中国放送】:路面電車の乗り入れ方式 広島市の検討委が結論
【広島テレビ】:どうなる?広島駅への路面電車乗り入れ
【広島ホームテレビ】:路面電車駅前大橋ルート「高架案」でまとまる
(↑今日から数日間はニュースの映像を見ることができます。)
 
もともと松井広島市長も広電、JRとともに高架案が望ましいという認識を示しておりましたが、
今回の会合でようやく広島市としての立場が固まったというところでしょうね。
 
ニュースの動画内でも出てきておりますが、この度の検討にあたって高架案と地下案に絞った新たな完成イメージが作成されたようです。
市の検討委員会のページから資料が見れるかと思ったのですが、まだ更新されてないのでテレビ画面を直接撮ったものを紹介させて頂きます。
広島テレビ、「テレビ派」内映像より。
 
201306ekimaesen_htv-1.jpg
 
今回比較検討されたのは実は高架2案、地下1案の3案でこれらのパターンが検討されました。
ア.現広場内において路面電車を高架とする場合
イ.駅ビル敷地を活用して路面電車を高架とする場合
ウ.現広場内において路面電車を地下とする場合

 
最終的に決定したのはイの案です。
説明を詳しく読むと、アの広場内で高架とする案はスペースの問題でJRと広電・バスの乗り継ぎに大きく迂回路を通らなければならなくなることから、路面電車は3階レベルの乗り入れを想定しているようです。
だから完成予想図が少しゴチャゴチャしてます。
勾配の件もどうするのか予想もつかないですし、こんな大胆な案が検討されていたことに驚きました(笑)。一番驚いたのはここかも(笑)。
 
ウはターミナルを地下に持っていく案。外観に変化はありません。
 
最も望ましい案に選ばれたイの案を見てみましょう。
 
201306ekimaesen_htv-2.jpg
 
 
201306ekimaesen_htv-3.jpg
 
高架で直進したまま駅ビルを“改修”して5年後にできる南北自由通路に直結する案です。
それに加え、委員会では南口Aブロック(エールエール)とBブロックまでつながるペデストリアンデッキもこの案に盛り込まれました。(下の画像)
 
駅ビルの扱いについてはJR西日本広島支社の杉木支社長が、「高架案なら建て替えも検討」という発言をしています。
JR西、”高架”条件で駅ビル建て替えを検討!
 
検討委員会では”改修”という表現にはなっていますが、当事者を無視して勝手に”建て替え”と書くわけにはいかないでしょうから妥当な表現だと思います。(文面で一応含みは持たせておいて欲しかったとは思いますが…)
一歩前進したということで、駅ビルについてはこれからもまだまだ注目していきたいですね。
ペデも含めて
今のところは本当にベストの選択をしていただいたと思います!
 
 
ただ懸念もいくつか…。
広電の乗り入れ方法の他にも、バスの停留場を南口広場西側に22箇所に増設して整備するということもまとめられました。
これらも含んで予定される総事業費は135億円
市は当初高架案での建設費を70億~100億円と試算してきましたので若干額が増えていることが気になる所ではあります。
 
そして広島市は今回の結論を踏まえ地元住民の方に現行と高架案を比較しながら意見を聞き、今年度中にも南口広場再整備の基本計画をまとめるとのことです。
当初2011年度内に乗り入れ方針を決める予定だったのですがね。。
最終決定を下し着工へ向けて本格的に動き出すのはまだもうちょっとかかるかな、という印象です。
 
 
先程も書きましたが、高架案での最終報告を受けてまずは一歩前進です。
特に公共交通は多くの市民に関わることですからなかなか一気に進めるというのは難しいですね。
それでも最終的に高架で決まり、JRも駅ビルの建て替えを実現していただければ2010年代後半になっても私は構いません!
広島市、広島電鉄、JR西日本それぞれの動きに今後も注目したいです。
 
 
 
・・・ところで。
コメントでカナデさんに教えていただいたのですが、(ありがとうございますm(_ _)m)
「高架案で建て替え」、「二葉の里地区社有地は複合オフィスビル検討」と、広島市の再開発に関して非常に前向きな発言をしてくださっていたJR西日本の杉木広島支社長が今月21日の人事異動で交代になるそうです。
新社長の考えによっては、これら支社の意向が撤回されてしまう可能性が無いとも言えず、非常に気がかりです。
就任した日に記者会見なども開かれるでしょうから、まずはそこでの発言に注目しなければなりませんね。


 

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