今年度内の着工を予定している広島駅南口Cブロック地区市街地再開発事業で、
既存建物の解体工事が今月内にも始まることが分かりました。
【中国新聞】:愛友市場解体へ 広島駅南口 (以下転載)
戦後の闇市から始まったJR広島駅南口(広島市南区)にある愛友市場の解体が、今月中にも一部で始まる見通しとなった。市街地再開発事業で高層ビルに生まれ変わる。「市民の台所」としてにぎわった思い出を胸に、店主たちが引っ越しを進めている。
シャッターの下りた店が目立つ市場。青果店を営む小林和重さん(44)が、東区の仮店舗への移転のため荷物を運び出していた。店は12年前に亡くなった祖母の智子さんが、戦後の闇市で始めた。市場でも少ない、親子3世代に渡る店だ。
「ござ1枚から始めた店。大変な時代を生き抜いた」。和重さんの母、由紀子さん(72)は義母の智子さんの写真を見つめる。午前4時から店の準備をする生活を約30年間、共にした。
思い出すのは市場の最盛期の1980年代。約80店が軒を連ね年末は買い物客でごった返した。由紀子さんは「売り上げで膨れたかばんを両手で抱えて銀行に行った」と懐かしむ。
最近は客は減ったが、駅ビルの飲食店に納品して店を維持している。再開発ビルでも営業を続ける予定。「次の店にも行くよ」。顔なじみの客から声が掛かる。
今春、市場には約30店あったが、再開発を機に閉じる店も多い。再開発ビルでは、闇市と戦後の歴史はさらに遠のく。和重さんは「生まれ変わる街で、市場の雰囲気を伝えたい」と前を向く。
一方、再開発組合の事業の進め方に異議を唱え、市場で営業を続ける店も数店ある。精肉店の男性は「わずかな補償金で追い出されても、生活を再建できない」と訴える。
再開発組合は今月中旬、建物を取り壊す工事に向け、仮囲いの設置を始める。立ち退きが終わった所から着手する方針だ。来年3月までの解体完了とビルの着工を目指す。ただ、近隣住民には「建物の明け渡し状況によって遅れる可能性がある」と説明している。
(ここまで)
10月末までの建物引き渡し期限を過ぎて、解体に向けた動きが具体化してきました。
今月から立ち退きが終わったところから順次着手されていくようで、
未だ折り合いがついていないお店を残し進められていきそうです。
“建物を取り壊す工事に向け、仮囲いの設置を始める”
と記事にもありますが、その様子を見に現地に行ってきました。
大通りより東側から。
テレビ等でもよく映し出される愛友市場の大きな入口がこちら。
確かにほとんどの範囲が工事のためのネットで囲われています。
入口から内部を。
ひっそりとしていますが、ポツンとまだ営業を続けるお店も。
そしてこれをまっすぐ進んでJRの線路に突き当たるまでの道路ですが、
既に柵が設けられ通行止めとなっているのを確認しました。
先ほどの場所から真反対の場所、ということになります。
この柵の背景には一足早く着工したBブロック地区の大型クレーンがそびえ立っていました。
なんとも印象的ですね。まもなくここCブロックでも同じように重機が入って建設工事が始まります。
折り合いがつかないお店は真横で解体工事が行われている間でも営業をするのでしょうか。。
最後に夕日を受ける広島駅前の日常を。
相次ぐ再開発の本格化で広島駅周辺では本当に多くのクレーンが稼働して工事が行われています。
右奥の京橋町再開発もそうでした。(もうすぐ竣工しますが)
この駅周辺の一大再開発に立ち会うことができて本当に良かったと思います。
5年後の一帯の景色が楽しみですね。
【URBAN HIROSHIMA 街づくりデータベース】:広島駅南口Cブロック地区市街地再開発事業