宮島口地区港湾整備事業 2020.07(Vol.9) 商業施設『エット』が再スタート!

宮島口に整備された新フェリーターミナルに入る商業施設「etto(エット)」が、
7月16日(木)から営業を再開しました。

宮島口では、広島県の「厳島港宮島口地区港湾整備事業」の一環で、
手狭かつ、JRと宮島松大汽船で分散し不便になっていた既存のターミナルに代わる新ターミナルビルの建設が行われました。
その中に入る物販・飲食の商業施設「etto(エット)」は、
4月2日にオープンしたものの、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、
4月12日から臨時休業を行っていました。

先日行ってきたのでご紹介します。

世界遺産の島「宮島」は、毎年約400万人が訪れる広島を代表する観光地ですが、 その宮島に渡るための玄関となる広島県廿日市市(本州側)の宮島口では現在、 手狭になった旅客ターミナ
宮島口に整備された新フェリーターミナルに入る商業施設「etto(エット)」が、 7月16日(木)から営業を再開することが分かりました。 宮島口では、広島県の「厳島港

 

JR宮島口駅方面から近づき、ターミナル前の交差点から撮影した画像から始めます。

 

(2020年2月撮影)

 


(2017年4月撮影)

変わりすぎー(笑)

これまでのJR旧ターミナルビルと、広電グループの土産物・飲食店「もみじ本陣」が
早くも完全に姿を消しています。
統合して大きくなった新しいターミナルビルの外観と広々とした空間が姿を表しました。

比較用に在りし日の宮島口の画像を貼り付けましたが、かつての派手な色がゴチャゴチャ使われていた時と比べると、新ターミナル外観の違いは一目瞭然かと思います。

また、後述しますが、画像左側の「もみじ本陣」跡地には、広電宮島線のターミナルが移設される予定にもなっています。

 

以前のJRターミナルビル付近から。

今年2月末に閉鎖されたばかりの旧建物、解体されるまで本当に早かったですね。
新ターミナルの目隠しのようになっており、動線的にも支障になっていたので当然といえば当然です。

なお、広島県と廿日市市はこの広くなった空間を利用して、現在のターミナル前のロータリーを拡張する計画を引き続き進めており、
フェリーターミナル側に移設される広電の新宮島口駅と合わせて一帯の動線の再構築を図ります。

 

フェリーターミナルに入っていきます。

 

この景色がものすごい新鮮です。

 

宮島口フェリー乗り場の新しいみやげ物・飲食・物販を担う商業施設「etto(エット)」は、入って左側一帯の1・2階にあります。

 

 

【公式】:etto(エット) | ニッポンの「粋」が集う広島・宮島の新名所

前回来た時はまだお店が空いていなかった状態の時。ようやく入れました。想像していたよりはコンパクトな店内で、宮島はもとより瀬戸内を満喫できるグルメやおみやげ、テイクアウトできるお店がギッシリ詰まっているといった印象です。

 

2階は主にレストランになっており、南側は大きな窓ガラスから宮島を眺めながら食事ができるお店、
北側はテラスになっており青空のもと食事ができるお店が入ります。

みやげ物・テイクアウト中心の1階は「いつくしマルシェ」
飲食店中心の2階は「おおごっつぉうダイニング」という名称がついています。

 

2階のエット入口横には、「はつかいち・みやじま 情報センター」という施設の入口が用意されています。

 

観光案内所とは少し違う、廿日市の文化に体験できるカルチャースクールのような施設でしょうか。
取材時は空いていませんでした。時間が少し遅かったからか(17:00頃)、コロナ禍の昨今だからなのかは分からなかったのですが、どうなんでしょうか。

 

改めて新ターミナルを見下ろしてみます。

大きな屋根の下に、入れ子のように施設が配置されているのが大きな特徴です。

 

 

新ターミナルの各施設と今後の変化

エット以外の施設も見ていきましょう。

 

宮島口駅方面から歩いてきて、先程入った中央の入口左手には、インフォメーション(総合案内所)が設置されています。
将来は拡張されるロータリーに面することになるので、
暖簾の大きな「i」マークもよく目立ち認知度されやすくなると思います。

 

中央入口を挟んで、総合案内所とは反対側にはまた別の物販施設があります。

 

 

 

「はつこいマーケット」
時間が遅くなってしまったので入れていないのですが、おみやげはおみやげでも、木材取り扱いが盛んな廿日市市や宮島の伝統工芸・特産品に特化した物販施設のようです。

観光の終わりに島で買い忘れたものを揃えるにはピッタリですね。

 

「はつこいマーケット」の向かい側にはJR西日本のコンビニが営業しています。

「おみやげ街道」形態です。

 

さて、2階のデッキから広電宮島口駅方面を眺めてみました。

 

初めて目にする角度です。
こうしてみると「もみじ本陣」の解体が完全に終わったことがわかります。

右奥に現在の広電宮島口駅(緑の看板)が見えていますが、
広島県の厳島港湾整備事業の一環として、駅を手前の「もみじ本陣」跡地に移設する計画が進んでいくことになります。

フェリーターミナルに近づけ、観光客の利便性を向上させるとともに、
県道との踏切を解消し渋滞緩和を図る狙いがあります。

2022年度末にも移設を完了させる予定です。

 

詳しくはこちら。

移設される広電宮島口のイメージ図が公開!2022年度末に供用開始へ

 

こちらは新ターミナルの東の端。

現状はこのように、開放的な前面ガラスでありながら、向かい合うのは殺風景な現場事務所とアスファルトとなっていますが、
最終的には広場が設けられ、人々の憩いの空間になる予定です。

 

新たなスタートを切った宮島の玄関口。
国内外に誇れる素晴らしいターミナルが整ったことは喜ばしいです。

しかしながら、この日、この素晴らしさとギャップを感じたのは、
やはり観光客が以前に比べて圧倒的に少ないことですね。

5月の緊急事態宣言は解除されたものの、こうした広域から多くの人々が訪れていたような観光地では、まだまだ人手は戻っていないようです。

 

経済か、コロナ対策かという議論をするつもりはありませんが、
新規感染者数だけを見て不安を煽るのではなく、検査数と陽性率、重症者数、死亡者数、回復者数などあらゆる側面で現状を把握し、正しく恐れながら経済を回していくことも重要であると思います。

そうしなければ、コロナ以上に多くの人が路頭に迷うことになります。

 

日本を代表する観光地、宮島(口)の現状を見つめ、そんなことを思いました。