移設される広電宮島口のイメージ図が公開!2022年度末に供用開始へ

広島電鉄は5月14日、2020年3月期の決算を発表しました。
合わせて、本年から3年間の新たな中期経営計画及び広島電鉄サービス向上計画の更新版も公表され、
移設が計画されている広電宮島口駅に関する新たな情報がいくつか分かりました。

宮島口地区では、広島県による厳島港湾整備事業として、
数年前から再整備が行われており、今年2月には拡大した埋立地に新ターミナルビルと共同桟橋が完成、
続く4月にはビル内の新たな商業施設「etto(エット)」がオープンしました。

広電宮島口駅の移設はこれらに続く整備となります。

世界遺産の島「宮島」は、毎年約400万人が訪れる広島を代表する観光地ですが、 その宮島に渡るための玄関となる広島県廿日市市(本州側)の宮島口では現在、 手狭になった旅客ターミナ
世界遺産の島「宮島」に渡るための玄関となる広島県廿日市市(本州側)の宮島口では現在、 手狭になった旅客ターミナル一帯を再整備する「厳島港宮島口地区港湾整備事業」が行われています。

 

広電宮島口の移設完了は2022年度末に

【広島電鉄】:電車サービス向上計画の実施状況

広電宮島口駅周辺整備について

広島県と廿日市市は護岸の埋立、旅客ターミナルの整備(2020年2月供用開始)等を行い宮島の玄関口としてふさわしい機能を整備したまちづくりに取り組みの中で、当社においても、この整備事業に協業し、旅客ターミナルに隣接した商業施設「etto」を2020年4月に開業しました。

広電宮島口駅については、駅空間高度化機能施設(交通案内所、手荷物預かり所)としてユニバーサルデザインで利便性向上、宮島口にふさわしい景観を備えた駅施設へ移設が計画されており、今年度から軌道移設に着手し、2022年度末の供用開始に向け取り組んでまいります

広電宮島口完成イメージ(上記サイトより)

 

広電宮島口駅について、今年度(2020年度)から移設工事に着手し、
2022年度末にも移設完了、供用開始を予定していることが分かりました。

完成イメージも今回初公開されています。
横川駅、西広島駅、広島港駅を始め、広電のターミナル駅の代名詞にもなってきた、
ホーム全体を覆う大きな屋根。
ここでも健在なようですね!

アーチ状の梁に、切妻の上屋が組み合わされ日本の伝統とモダンさが融合したようになっています。

「あれ?」と思ったのが、改札口がないことですね。
現在の宮島口駅では、広電の駅・電停で唯一、降車客用の改札口が設けられています。
新駅舎では通常と同じような車内精算(もしくは移動式の精算機で駅員が対応)となるのでしょうか。

こうした構造は、2025年春に開業を予定する新広島駅にも影響を与える可能性があるので、注目したいですね。

 

現在の広電宮島口駅はこちら。

宮島口地区港湾整備事業 2019.06(Vol.5) 特徴は大屋根!鉄骨工事進む新ターミナル

 

広電宮島口駅の移設は、冒頭にも書いたように広島県の「厳島港港湾整備事業」の一環です。
今は、一時的に観光客が減っている状況ですが、粛々と進むものは進むようで一安心です。

【広島県】:平成31年1月更新 パンフレット(厳島港港湾整備事業 宮島口地区) (PDFファイル)(29.05MB)


(上記資料より)

 

(管理人2019年6月撮影・作成)

現状では国道2号からフェリーターミナル前や駐車場に行くには、踏切を渡る必要があり、
特に観光シーズンにはボトルネックとなり国道まで影響を及ぼす事態が発生していました。

広電宮島口駅を移設し、南側に避ける新ルートとすることで、踏切を通らずにターミナル前まで行けるようになります。
さらに、駐車場は自動車用のスロープで立体交差とすることで、踏切を使わずに駐車できるように変更されます。

 

イメージ図にもそれが写っていますね。


宮島口全体計画イメージ図(全景)(上記サイトより)

 

新たに整備される駐車場は自走式立体駐車場になります。
以前まとめていたものが具体化されるわけですね。

【西広島タイムス】:廿日市市宮島口地区 市営駐車場立体化へ 平成32年完成目指す

【中国新聞】:広電駅移設、乗船スムーズ 立体駐車場も

  • 廿日市市
    • 普通車200台、観光バス40台を収容する立体駐車場を、平成31年度=2019年度(今年度)着工。
    • 2020年春の完成を目指す?(遅れの可能性)
    • 立体駐車場には展望スペースを設けるほか、敷地内に地元コミュニティ施設も整備。
    • 建設から運営まで民間に委託し貸付借地料を徴収。候補には広島電鉄が挙がる
  • 広島電鉄
    • もみじ本陣の駐車場として300台を収容する立体駐車場を建設。
    • 広電の立体駐車場と宮島口駅移設は東京五輪後(2020年夏以降)から始め、2026年までの完成を目指す。

新しい広電宮島口駅の供用開始は2022年度末と今回公表されたので、
立体駐車場の完成はそこから数年先になるようです。

これからも注目していきたいプロジェクトです。

 

新型コロナの影響で、4月2日にオープンした新ターミナルビルの商業施設「etto」にはまだ行けていません。
もう少し落ち着いたら行ってみようと思います。

 

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