広島駅に隣接のフタバ図書が閉店へ。跡地活用は『検討中』

地場書店チェーンのフタバ図書は、広島駅南口の「フタバ図書GIGA広島駅前店」を2021年9月末で閉店させることを明らかにしました。
現在建物を所有する不動産業のアイスタイル(広島市中区)は、
今後の建物の活用については「検討中」としています。

フタバ図書は、閉店理由を「周辺の開発で人の流れが大きく変わる。賃貸借契約満了を機に一旦撤退する」としています。

広島駅南口では、2016年以降、Bブロック・Cブロックの再開発施設が相次ぎ完成。
現在は広島駅ビルを含む南口広場の再整備と、日本郵政による複合オフィスビル建設など、
大規模な変革期にあるなか、フタバ図書の入るビルは開発の波に取り残される形となっていました。

今後の開発に注目が集まります。

1月31日の日経新聞によると、広島市とJR・広電が計画している広島駅南口の再整備について、 駅ビルの営業は2020年春までとし解体工事に入るとの情報が報じられました。 20

 

 

【Yahoo!ニュース】:フタバ図書、最大売り場面積のギガ広島駅前店を9月末閉店(中国新聞デジタル)

 書店チェーンのフタバ図書(広島市西区)が、同社最大の売り場面積を持つギガ広島駅前店(南区)を9月30日で閉店することが5日、分かった。今月末から順次営業を縮小する。地上6階、地下1階の建物を所有する不動産業のアイスタイル(中区)は、今後の活用法を「検討中」としている。

(中略)

ビルは1967年に完成。スーパーのいづみ(現イズミ)広島駅前店として00年1月まで営業し、閉店後にフタバ図書が入った。広島県などは17年、震度6強以上の地震で「倒壊または崩壊する危険性が高い」と公表。耐震改修や建て替えなどの対策が必要になっている。

広島駅一帯では再開発が進んでいる。16年8月に高層ビルの「ビッグ・フロントひろしま」、同12月に「エキシティ・ヒロシマ」が完成。駅ビルも25年春の開業に向けて建て替えている。フタバ図書は「計画通りの撤退。周辺の再開発で人の動きも変わるため、賃貸借契約の終了を機にいったん退店する」と説明。「状況を見ながら、このエリアへの再出店も検討したい」としている。

(上記HPより)

 

【フタバ図書】:店舗情報

 

 

震度6強以上で倒壊の危険がある建物に指定され、時間の問題だろうとは思っていましたが、
ついに周辺で開発の波に残されていたフタバ図書にも動きがありましたね。

もう数年だけ話が早く進んで駅ビルと一体的な開発ができれば理想的でしたが、全く別の土地建物なので仕方ありません。
広島駅ビルとEKI CITY HIROSHIMAに囲まれ、周囲の回遊性を増す鍵になる立地だと思うので、
少なくとも広島駅とはデッキで直結させてほしいです。

 

この建物は正式には「広島産業センタービル」といい、1967年に流通大手のイズミが「いづみ広島駅前店」としてオープンしたのが始まりになります。
イズミはすでに所有権を手放しており、
2019年1月の報道では、建物の所有者は”広島市内にある2つの不動産会社”とされていました。
今回の報道により、少なくともひとつは「アイスタイル」であることがわかりました。
CMでよく目にする地場の不動産企業です。

 

敷地がそれほど広くないので、大規模な施設は難しいと思われます。
個人的に相応しいと思うのは、低層でもテラス状の構造で、広島駅からカープロードに人を誘う飲食や交流をメインとした商業施設ではないかと。

記事の中で、フタバ図書は”状況を見ながら、このエリアへの再出店も検討したい”と話していますが、素人目にはそれは厳しそうに見えます。フタバ図書自身も自らの粉飾決算からの自己破産を経て、県内のファンド傘下で不採算店舗の整理と存続店舗の「TSUTAYA」フランチャイズ化を進めている中にあります。

EKI CITY HIROSHIMAの「蔦屋家電」の中で書籍は手に入りますし、(それに同じCCC=カルチュア・コンビニエンス・クラブが展開する店舗です。)
おそらく建て替えられる新駅ビルにも書店は再び入ってくると考えられます。
周辺の買い物客にとっても、別の書店ができるより他の施設ができてくれた方がありがたいです。

 

EKI CITY HIROSHIMAとなったCブロック再開発は当初商業棟の高層部にホテルも計画されていました。
最終的には断念されましたが、再度中規模のビジネスホテルをフタバ図書跡地に計画しても需要はあるかもしれません。温泉も彫りましょう。

 

閉店後の動きには注目しておきたいですね。

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