世界遺産の島「宮島」の玄関口となる対岸の宮島口地区では、広島県・廿日市市・広島電鉄が共同で「厳島港宮島口地区港湾整備事業」を進めています。
港湾を新たに埋め立て、2020年2月に新しいフェリーターミナルと商業施設「etto(エット)」がオープンしました。
広電宮島口駅の移設はこの事業の一環として行われているもので、
新フェリーターミナル近くに広電の駅舎を移設することで、観光客の利便性を向上させるとともに、宮島街道から駐車場にアクセスする踏切を解消します。
2022年7月の開業予定です。
前回、2021年11月の状況。
計画の概要
【広島県】:厳島港宮島口地区港湾整備事業について
鉄道としての設備が整う新駅舎
今回はフェリーターミナル前のロータリーから。
大きな切妻の新駅舎上屋がフェリーターミナルに寄り添います。
フェリーターミナルと同様に、夜間に訪れてもライトアップされて綺麗ですよねきっと。
電車がやってくる大屋根の下も伺えました。
おおー!線路の敷設が進んでいますね。
複線の線路が4面4線のターミナルに入ってきます。駅入線の手前にはシザースクロッシングの分岐器も確認できます。
電車を留置するスペースも両側にできるようです。
付近から。
これは開業が非常に楽しみになりますね。
広電のターミナル駅は、その多くがこうした大屋根を用いた構造でデザイン性に優れたものになっています。
現在の広電宮島口駅。
現在は2面3線の構造です。
駅舎以外の設備も完成が近づく
駅舎の南側(海側)には自走式の立体駐車場が広島電鉄により合わせて整備されています。
新駅舎でなくなった旧「もみじ本陣」の平面駐車場を代替します。
スロープで線路の上を超えていく構造になります。
大型の観光バスはどこに誘導するのか気になるところです。
移設により土地が空く、現在の広電宮島口駅跡地をバス専用駐車場に整備、ということもあるかもしれません。
駅舎に隣接する、広電の管理棟。
ボートレース宮島前から。
線路敷設の様子がおわかりいただけると思います。
こうしてみると線路用地の幅員も現状よりかなり広いですね。
手前にはPC枕木などが保管されていました。
移設する広電宮島口駅は、最新の資料によると2022年7月の開業予定です。
以下は宮島口の補足情報。
フェリーターミナルの北側の棟にエレベーターを新設する工事が続いています。
これだけ取ってつけたようなデザインになりそうで不安です。。
楽しみですね。
イメージ的には宇品の広島港電停の屋根が低いバージョンみたいな感じでしょうか。
広電宮島口駅は「広島の西の玄関口」として、交通の前線基地にすべきです。
近郊エリアは路線バス、広域圏へは高速バス網を整備すべきです。
まずは一般路線バス「宮島口・岩国・柳井線」(宮島口~大野~大竹~和木~岩国~由宇~柳井~田布施)を開設して広島広域都市圏としての連携を強化。
それから都市間高速バス「宮島口~光・下松・周南(徳山)線」、「宮島口~防府線」、「宮島口~新山口・山口・湯田温泉線」、「宮島口~宇部・山陽小野田線」、「宮島口~美祢・長門・角島線」、「宮島口~下関・北九州(小倉)線」、「宮島口~秋吉台・萩線」、「宮島口~岩国(錦帯橋)・徳山・鹿野・津和野・益田線」を開設すべきです。宮島(宮島口)は実は山口方面からは鉄道だと行きにくい場所です(広島駅から在来線で宮島口へ行くか、新山口・徳山で乗り換えて行くか)。宮島口から広島へは広電またはJR西があるので、鉄道・バス・船の一大交通ターミナルとして機能することができます。
毎日宮島口付近を通ってますが、あの周辺の貧弱な道路事情で交通の前線基地なんて不可能だと思います。特に山口方面からなんて日中は酷いもんですよ、岩国~大竹間ですら30分以上かかる事があるんですから。
バスでは迂回路も通れませんし。
岩国から宮島口へ向かうなら、広島岩国道路一択でしょう。大野インターチェンジで降りて下更地経由で宮島口に出るのがいいですね。狭い2号線なんか走る気がしないです。
アフターコロナに向け、広電宮島口駅移設工事が予想を超えるスピードで進んでいる様子が伝わり、頼もしく感じます。
宮島観光への窓口としても期待を寄せている岩国錦帯橋空港や、錦帯橋・岩国城等とのアクセスについても、コメントで話題となっているようですね。
山陽自動車道全通を急ぐ地元との折り合いから、国道2号線バイパスとして計画された広島岩国道路を実質山陽自動車道の本線としたため、内陸でのバイパス計画はなくなったと言えます。
今すぐ必要な事と同時に並行して50年100年後を見据えて地域開発を考えるべきなので、現実的な解決策としては、海岸線に産業道路的なものとして広島南道路の延伸の様な発想で廿日市・岩国間の自動車専用道路の敷設・整備を検討することくらいだと思います。それは、広島広域都市圏内での開発事業の優先順位としてははかなり高い様に思います。
ドル箱路線である首都圏・広島広域都市圏間のアクセスで新幹線と航空機との競合関係から、JRからの協力が殆ど期待できない(広島広域都市圏内の移動についても山陽新幹線利用促進の観点からか在来線快速導入に対しての極端に慎重な姿勢であることを含めて)現状からどうすれば「常識的な範囲で」「利用者がより便利でより手頃な料金で利用出来る」アクセス・交通体系の構築が可能となるかを真剣に考えるべきだと思います。
広電駅移設やそれに伴う踏切の廃止等、宮島・広島間側のアクセス再構築が急速に進む中、広島広域都市圏全体からみた交通機関の再構築も同時進行でお願いしたいと思います。