広島市とJR西日本が改良工事を行っていた山陽本線の西広島駅が一部完成し、
2021年12月19日(日)に自由通路と橋上駅舎が供用を開始しました。
長さ約110mの自由通路により、駅の南北をいつでも往来できるようになるほか、
駅機能が橋上駅舎に集約され、バリアフリー化が実現しました。
この時点で西広島駅は暫定開業となっており、
旧跨線橋の撤去、横川方の階段設置などが全て整う全面開業に向けて工事が続いています。
前回の状況です。
自由通路および橋上駅舎の開業レポートです。
事業概要
【広島市】:西広島駅自由通路等の整備について
【JR西日本】:西広島駅自由通路・橋上駅舎及び店舗の開業について(PDF, 327KB)
平面図(上記資料より)
【西広島駅自由通路等の整備】
自由通路等の概要 | ・延長:約110m(うちJR山陽本線横断部 約40m) ・幅員:8m(一般部)、2.5~3.0m(階段部) ・昇降設備(自由通路):エレベーター2基、エスカレーター4基 ・昇降設備(橋上駅舎):エレベーター2基、エスカレーター4基 |
デザインほか | ・内装には天井や壁の一部に木材を多様し、木漏れ日のように太陽光が差し込む ・外観は地名「己斐」の由来となった黒い鯉の言い伝えをもとに、黒に近い灰色を基調に ・自由通路に面した西側にはJRが店舗を誘致 |
着工 | 2019年度 |
開業予定 | 暫定開業:2021年12月19日(日)(自由通路・橋上駅舎) 全面開業:2022年度末(横川方のホーム階段など) |
事業費 | 約59億円 |
改札外から見える変化
南口広場です。
広場の正面から見て右側、ホームの横川寄りに降りるための階段を整備しています。
かつては旧跨線橋があった場所です。
前回の更新から間が空きましたが、前回5月の時点で旧跨線橋が姿を消していました。
外から見ると、すでに形作られているのが分かります。
2030年頃の全線開通を予定するアストラムライン西風新都線は、
JR西広島駅の橋上駅舎の真上を通り、南口広場内に高架の駅舎が設けられる計画です。
(広島市『アストラムライン延伸(新交通西風新都線)のルート案について』より)
以前、横川寄りの階段はアストラムの高架駅に配慮した構造になるのではないかというような内容を書きましたが、改めて広島市の資料を見るとほとんど関係ないようですね。
自由通路の改札口から、ラッチ内に入ります。
階段が取り付く場所は相変わらず仮囲いで覆われたままです。
2・3番のりばも同様ですね。
意味深な内装と簡素なガラス張りの壁面ですが、アストラムラインの本線はちょうどこの真上を形となります。
ホーム上から見る新設階段
ホーム上に降りてきました。
人工地盤の面積は、広島シティネットワーク内で広島駅に次ぐ大きさです。
1番のりば。
すでに鉄骨の躯体はできており、階段の土台とエスカレーターが設置されるスペースが確認できるようになっています。
こちらは2・3番のりば。
こちらではすでにエスカレーターが設置されていますね。
西広島駅は広島駅や岩国駅といった拠点駅以外では珍しくエスカレーターが設置されます。
ホームの幅自体は一般的なので、どうしても階段は狭くなってしまいますね。
旧跨線橋を撤去した位置への階段整備をもって全面開業となります。
西広島駅の全面開業は2022年度末の予定です。
こちらは余談です。
自由通路からもよく見える南口駅前広場に面して営業していたパチンコ店が閉店・解体されています。
どうやら分譲マンションになるようです。
詳細な看板は出ておりませんでしたが、「ポレスターマンション」を展開する株式会社マリモが予告の看板を出しておりました。