エディオンピースウイング広島 レポート<コンコース編> 2024.02(Vol.21)

­2023年12月、中区の広島市中央公園にサッカースタジアム「エディオンピースウイング広島」が竣工しました。

サンフレッチェ広島及びサンフレッチェ広島レジーナの本拠地として
2024年シーズンから稼働を開始した本スタジアムは、
陸上競技場では実現できないピッチの近さといった観戦環境はもとより、
隣接するパークを含めた立地の良さや国内最先端の総合演出、特徴的な外観などが大きな注目を集めました。

 

24年2月3日にこけら落としとなるプレシーズンマッチが行われました。
1年経過し今さらではございますが、昨年撮影した画像で公開しきれていないものがたくさんあるので、
シリーズとしてまとめます。

<観客席編>はこちら。

中区の広島市中央公園に昨年12月に竣工した、「エディオンピースウイング広島」がついに開業しました! 2024年2月1日より個人寄附者向けの内覧会が始まり、初めて内部が一般の人

 

<EDION PEACEWING HIROSHIMA|エディオンピースウイング広島(略称:Eピース)>

広島県・市が主体となり整備したサッカースタジアム。
総座席数は28,500席で、42種類の座席バリエーションを用意。
条例上の名称は「広島サッカースタジアム」。家電量販店大手のエディオンが命名権を取得。
Jリーグのサンフレッチェ広島及びWEリーグサンフレッチェ広島レジーナが本拠地として使用。スタジアムの指定管理者もサンフレッチェ広島が担う。

【公式】:エディオンピースウイング広島:EDION PEACE WING HIROSHIMA

 

 

フィールドを360°周回!幅15mのメインコンコース

ゲートパーク方面からのペデストリアンデッキを通り、2階レベルからスタートです。

 

基本的にチケットを持っていない場合のメインレベルです。
2枚目の画像は、試合が開催されていない日の「スタジアムテラス」として開放されるエリアの入口になります。

 

「Aゲート」からチケットエリアに入り、南サイドスタンド裏のコンコースから進んでいきましょう。

 

 

サンフレッチェサポーター用のゴール裏となる南サイドスタンドは、一体的な応援を後押しするため、ワンスロープ型のスタンドとなっています。
唯一コンコースからピッチが見えないコンコースですが、紙屋町方面の街並みや空を近くに感じられます。

 

西メインスタンド側、北サイドスタンド側、東バックスタンド側のコンコースです。

 

 

非常にゆとりのあるコンコースで、スタジアムを1周周ることができます。
ただし、相手側サポーターシートはホームサポーターとの導線分離の観点からメインコンコースには入れない運用でした。
少しもったいないように思うので、今シーズン何らかの変更を期待したいです。

 

 

コンコースどこからでもピッチが近くに

コンコースのどこからでもピッチを近くに感じることができます。

 

 

 

 

ピッチ側にはぐるりとテーブル付きのテラス席が設けられています。
法人専用ではない一般席で、人気が高く入手困難です。

 

 

飲食店に並んでいる時も試合を見逃さない

コンコースには全部で16区画の店舗が設けられ、各所でワゴン販売も行われています。

 

 

 

店舗に並んでいる間も試合の様子を見逃すことがないよう、
スタジアム内に合計200台以上のデジタルサイネージが導入されています。
フィールド側の画面には、試合の中継映像が流されています。

 

 

2層目スタンドへアクセスするアッパーコンコース

主にテラスシートがある4階と、一般的なスタンド席にアクセスする5階のコンコースを歩きます。

西メインスタンド側は旧太田川(本川)のリバービュー。

 

西メインスタンドの4階は、一般発売のない企業・関係者・VIP専用のボックス席、ラウンジスペースとなっており、立ち入ることはできません。

2層スタンドにアクセスする5階コンコースの様子です。

 

 

大屋根を支えるための並んだ柱が美しく力強いです。
スタンド全てを覆う屋根だけあって、張り出しもかなりの面積ですね。

 

こちらは東バックスタンドの4階。

スイートテラス

 

キリン一番搾りパーティーテラス

こちらも通常のチケット販売の対象ではないシートですが、コンコースは開放されています。

 

4階から見る紙屋町・八丁堀方面。

 

 

あとがき

コンコースに的を絞って紹介いたしました。
エディオンピースウイング広島の設計JVには、マツダスタジアムの設計にも携わった環境デザイン研究所が名を連ねています。
マツダスタジアムの大きな特徴でもある360度ぐるりと一周できるコンコースは、
エディオンピースウイング広島にも受け継がれました。

何がいいって、コンコースを歩くだけで異なる雰囲気を味わえ、
ライトなファンを連れて行ってもそれだけで飽きさせないんですよね。
グルメの発見になったり、知り合いと遭遇したりという体験が私自身もありました。

コンコースから見るピッチは、遮るものが少なくどこからも良く見えます。
そこに沿ってカウンターテラスシートが設けられていることからも、コンコース自体が付加価値を持った観客席になっています。

また、利用者やシーンに応じてレベルがきっちり分けられていることもポイントです。
2階レベルでは東側のスタジアムパークと一体的に運用できたり、イベントのない日の散歩道としても利用可能。
試合観戦客は3階のメインコンコースを利用します。

大成建設のプロジェクトページに記載されたキーフレーズ「交歓の環」は、まさにこうした使い方を表しているなと感心しました。

【大成建設】:広島サッカースタジアム等整備事業

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