広島市は、広島城に隣接した旧観光バス駐車場一帯を活用した「三の丸エリア」の整備計画を進めています。
Park-PFI制度を活用し、飲食・物販や観光案内を行う施設、展示収蔵機能を持つ施設「広島城三の丸歴史館」、多目的広場などを2024年度から2026年度にかけて段階的に整備する計画です。
「広島城三の丸歴史館」は、2025年度後半に閉館する広島城天守閣の代替展示機能も担います。
国道54号を挟む西側では、”エディオンピースウイング広島”を核とする「広島スタジアムパーク」が開業しました。
南側の旧広島市民球場跡地に開業した「ゲートパーク広島」といずれもPark-PFIを活用した賑わい広場となっており、
それぞれのエリアの連携が紙屋町・八丁堀地区の求心力向上の鍵となることが期待されています。
前回の状況です。
事業の概要
【広島市】:Park-PFIを活用した三の丸にぎわい施設の整備の進捗状況
実施設計概要(上記広島市HPより)
▼認定計画提出者
グループ名 | 広島城アソシエイツ |
代表法人 | 株式会社中国放送 |
構成法人 | 株式会社RCC文化センター
株式会社TBSホールディングス 株式会社フジタ広島支店 株式会社合人社計画研究所 エヌ・ティ・ティ都市開発株式会社 株式会社中国新聞社 株式会社中国四国博報堂 株式会社山下設計関西支社 NTTアーバンバリューサポート株式会社 株式会社シーケィ・テック |
飲食店などが集まる1期エリア
城南通りから。
手前に広島城の二の丸、奥にエディオンピースウイング広島が並びます。
1期エリアとして建設中の物販店、飲食店などが出来上がってきており、外観が通りから見えるようになりました。
広島城に不足していたおみやげ物、飲食の提供機能を民間活力を導入してまかないます。
西側から。
24時間利用可能な公衆トイレも確認できますね。
着工待つ2期エリア
スタジアムパーク方面へのペデストリアンデッキに進んでいきます。
資料の図ではこの辺りは2期エリアにあたりますが、1期エリアの飲食店付近の通路は先行して整備するようです。
ペデストリアンデッキのスロープから振り返ります。
手前側(西側)は駐車場になる予定です。
天守閣の方向を向く、スロープの北側です。
天守閣がよく見えるこの位置に、3階建ての「広島城三の丸歴史館」が建設されます。
2025年度後半に閉館する天守閣の収蔵・展示機能を担います。
耐震性能が不足している現在の天守閣は解体される予定で、広島市は木造で復元する方向で具体的な手法の検討を続けています。
名古屋城も木造復元を目指していますが、実現すれば日本で初めての事例となります。
広島城三の丸エリアの一連の施設の完成時期は下記の通りです。
名称 | 整備者 | 開業予定 |
広島城三の丸第1期エリア (飲食・物販等) |
広島城 アソシエイツ |
2025年3月 |
広島城三の丸第2期エリア (カフェ・多目的ステージ等) |
広島城 アソシエイツ |
2026年9月 |
広島城三の丸歴史館(収蔵展示) | 広島市 | 2026年10月 |
三の丸エリアから国道54号を挟んだ西側、「広島スタジアムパーク」は、
スタジアムと一体となった芝生広場で新たな憩いと賑わいの場所になっています。
取材日はスタジアムでの試合のない日でありながら、これだけ若いファミリー世代が集まって賑わいが発生している…凄くないですか?
紙屋町・八丁堀地区では、このスタジアムパークや今回取り上げた三の丸エリア、そしてゲートパーク広島など、新たな賑わいの舞台ができつつあります。
今後は様々な団体と協力し都心で過ごす人のパイを拡大するとともに、
スタジアムパークは地元の若い世代のファミリー層、ゲートパークは流行に敏感な層などなど、
ターゲット別、ゾーン別に適切なコンテンツを誘致して集客を図っていく戦略が重要になってきますね。