パセーラ7階は『広島もとまち水族館』に! 光と音の没入型アクアリウム25年秋開業へ

NTT都市開発がそごう広島店新館跡に計画する”都市型水族館”について、
同社と株式会社アクアメントは4月24日、正式名称やロゴ、展示コンセプトなどの概要を公開しました。

名称は「広島もとまち水族館(英名:AQUA ALIVE MUSEUM)」。
「水といのちのミュージアム」ををコンセプトに、約2,700㎡の館内で光、音、映像でつなぐ没入型ストーリー展示を計画します。

運営は「四国水族館」や神戸「átoa」など最新のアクアリウムを手掛けたアクアメント(株)が担い、同日開設の公式サイト・SNSで最新情報の発信も開始しました。

「広島もとまち水族館」は、2025年秋の開業予定です。

 

NTT都市開発は、2023年8月に閉店したそごう広島店新館跡について、 2025年秋を目処に、中国地方初の「シェア型フードホール」、広島市内唯一の「都市型水族館」を6階と7階にそ

 

 

『広島もとまち水族館』の概要

【PR TIMES】:新生『パセーラ』に今秋「広島もとまち水族館」オープン!

館内イメージ
(新生『パセーラ』に今秋「広島もとまち水族館」オープン!
(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000277.000084116.html)より)

 

▼水族館の概要

施設名 広島もとまち水族館(英名:AQUA ALIVE MUSEUM)
開業時期 2025年秋
場所 パセーラ7階(広島市中区基町、旧そごう広島店新館)
延床面積 約2,700㎡
コンセプト 水といのちのミュージアム/テーマ「生命の舞台」
運営 株式会社アクアメント

 

▼特徴とコンセプト

  • 8つの舞台(シーン):​それぞれ異なるメッセージを持ち、多様な環境に生きる生物たちの魅力を表現。
  • 没入型体験:​環境音や照明、グラフィック演出を駆使し、五感で感じるインスタレーションを提供。
  • インタラクティブな学び:​来館者の知的好奇心を刺激し、自然や生命について深く考えるきっかけを提供。

 

情報公開に合わせ、公式のティザーサイトもオープンしました。

【公式】:広島もとまち水族館 -Aqua alive museum-

ロゴマークは、水滴の波紋が生命の卵をかたどるイメージ。

 

 

光と音で魅せる水の世界が広島へ!

今年の2月に”都市型水族館がオープン”とリリースされていた件の詳細が明らかになりました!

その時の記事で、都市型水族館の例として「atoa」(神戸市)を挙げましたが、今回の発表により、まさにそのアトアを手掛けるアクアメント(株)が広島の本水族館を手掛けることが明らかになりました。

個人的にアトアは一昨年に訪れていて、水族館という定義には収まらない光、音、映像(プロジェクションマッピング)の演出がとても印象に残っています。
デートにもぴったりの場所です。

 

(2023年1月撮影)

 

これは個人的に嬉しい。
同社は「átoa」の他、「四国水族館」、「SMART AQUARiUM SHIZUOKA(スマートアクアリウム静岡)」と最新の水族館を手掛けています。

「スマートアクアリウム静岡」は、松坂屋静岡店のワンフロアに入居しています。小型ではありますが、同様に光や映像での空間演出に力を入れているようです。

【公式】:スマートアクアリウム静岡

興味深いのは入館料で、通常大人1,400円ですが来館後に満足度に応じて支払額を決める「ポストプライシング」を2024年5月から導入している点。(平日限定)
最低目安を大人1,000円としつつ、支払額に応じたグッズ特典を設けた結果、平日平均入館者数は前年同時期比で約5倍に増加し、収入は2.5倍に増加下とのこと。
開業時に掲げた年間30~40万人の来場目標に対し、立地条件の制約を補う施策として一定の効果があったとされています。

【静岡放送】:「すごくいい 画期的」水族館で客が値段を決めるポストプライシング制度導入 客数5倍 売上2.5倍でサービス向上

広島もとまち水族館は、静岡と同様に都心の百貨店跡に位置し、来街者数が曜日・時間帯で大きく変動する点で共通します。
平日集客の底上げやリピーターづくりを図るうえで、同様の柔軟な料金施策や短期間パスの導入が検討される可能性もありますね。

広島もとまち水族館(英名:AQUA ALIVE MUSEUM)は、2025年秋の開業予定です。

 

 

今年アルパークへ移転開業する『シン・マリホ水族館』

広島市内では、奇しくも時を同じくして新たな水族館の計画が持ち上がりました。

【Yahooニュース】:広島に「マリホ水族館」復活 「アルパーク」に2025年冬、開業へ(みんなの経済新聞ネットワーク)

事業定期借地契約の満了に伴い、2024年12月に閉館した「マリホ水族館」(西区観音、マリーナホップ)が、
「シン・マリホ水族館」として2025年冬、西区の商業施設「アルパーク」東棟にオープンすることが明らかになりました。
かつてのアルパークにも同じ東棟に水族館がありましたから、アルパークとしても水族館の復活となります。

アルパーク東館(2019年6月撮影)

 

こちらもティザーサイトがすでにオープンしています。

【公式】:マリホ水族館 新プロジェクト始動!

 

かつて親しまれ水族館が再び注目される動きは非常に興味深いです。
水族館の廃館の背景には、娯楽の多様化などのライフスタイルの変化があったと考えられますが、そのライフスタイルもまた変化をしてきているのではないかと思います。
ECの拡大やコロナの拡大を経て、モノを所有することよりも体験を重視する「コト消費」への関心が高まり、遠出をしなくても気軽に非日常を感じられる施設が、都市部を中心に求められていると考えられます。

併せて、施設の魅力を写真や動画で発信する「映え」を意識した演出やデザインも若者を中心に重視される世の中となっており、SNSとの相乗効果によって関心を引きやすくなっている点も近年の特徴ではないかと思います。
子育て世代や高齢者も安心して過ごせる配慮など、バリアフリーの整備水準も当時からは上がりました。

 

広島に今年開業する2館の水族館においても、現代の感性や使われ方に即した形で再構築し、家族連れから若者、観光客まで多様な層に支持される空間として定着していくことを期待したいです。

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