広島橋上駅新築他工事(広島駅改良工事)は現在の跨線橋に代わって幅15mの自由通路を建設し、橋上駅舎と商業施設を新設する巨大プロジェクトです。
西側の改札内コンコース部分が2014年11月に先行して開業しています。
【URBAN HIROSHIMA 街づくりデータベース】:広島駅改良工事(広島橋上駅新築他工事)
前回3月の状況です。
4月7日、JR西日本からこの広島駅自由通路の整備に伴い整備される橋上空間の店舗について、
2つの大きな発表がありました。
一つ目。
【JR西日本】:広島駅にショッピングセンター「ekie」が誕生(以下引用)
中国SC開発株式会社は、西日本旅客鉄道株式会社と進めている広島駅橋上・高架下開発について、施設概要と施設名称を決定しましたので、以下のとおりお知らせいたします。
1 施設概要
(1)開発箇所
広島駅 在来線線路上空および新幹線高架下(2)開発コンセプト
「広島の新しい目抜き通り」
広島の「目抜き通り」といえば、「本通商店街」をイメージする方が多いでしょう。中四国地方を代表する広域商店街である「本通商店街」は、週末には10万人もの人が訪れ、広島の街のにぎわいの中心となっています。
私たちは、広島駅自由通路と今回開発箇所を、「本通商店街」など街の中心部へとつながる「広島の新しい目抜き通り」にしていきたいと考えています。国内外の旅行者や、出張で広島にお越しになる方、日常的に駅をご利用になる地元のお客様、また駅周辺に増えるオフィスで働く方や近隣にお住まいの方など、広島駅をご利用されるさまざまな方が行き交い交流する場所。また、広島の魅力を全国に発信し、広島初のものや情報を地元の皆様に紹介する、歩くだけで楽しい通り。
私たちは、新たな商業空間の開発を通じて、駅から街の中心部へ新たな人の流れを生み出し、広島に活力とにぎわいを生み出していきたいと考えています。(3)施設規模
店舗面積:約9,000平方メートル(線路上空エリア:約1,700平方メートル、高架下エリア:約7,300平方メートル)
店舗数:約100店舗(線路上空エリア:約20店舗 、高架下エリア:約80店舗 )(4)展開業種
【線路上空エリア】
「ザッカマルシェ」をテーマとして、「思わず手にとりたくなる楽しさのある雑貨」や「多様なニーズに対応するコスメ」など、こだわりの商品を取りそろえます。地元のお客様や国内外から観光などで広島にお越しになるお客様が、ご自身用やギフト用にお買い求めいただくシーンを想定しています。また、厳選した人気アパレルブランドなどのファッション店の展開も予定しています。【高架下エリア 東2階】
・陸の玄関口である新幹線改札口の目の前で、広島の魅力がそろった土産売場をめざします。
・駅をご利用になるお客様のクイックニーズに応える軽飲食に加えて、仕事帰りの一杯飲みニーズにも対応する多様なメニュー展開の飲食ゾーンの展開をめざします。【高架下エリア 東1階】
・定番のお好み焼きなどに加え、広島の新たなご当地人気メニューも取りそろえ、質、量ともに広島グルメの地域ナンバーワンの集積をめざします。
・駅をご利用になるお客様や周辺のオフィスで働く方にランチやディナーでご利用いただける飲食業態の展開をめざします。【西1階:現「新幹線名店街」部分】
駅をご利用になるお客様および周辺にお住まいの方の日常的な食のニーズにお応えするとともに、旅行や出張で広島にお越しになる方のご利用も想定しています。(5)開業予定時期
線路上空エリア:2017年10月ごろ
高架下エリア:2018年春以降順次2 施設名称・ロゴ
(1)施設名称
「ekie」(エキエ)(2)ロゴ
(3)施設名称コンセプト
広島では昔から「エキ」と言えば「広島駅」として定着し、「エキ」という響きに愛着があります。「エキ=eki」に付加した「e」には、「広島の新しい目抜き通り」として、「eki」から「本通商店街」など中心部へ(=「e」)とつながる出発点を表現しています。
また「eki」が、毎日(everyday)、さまざまな交流や出会い(encounter)が生まれ、楽しさ(enjoy)と活力(encourage)が溢れる場所になればという願いも込めています。(4)ロゴコンセプト
駅から街の中心部へとつながる「広島の新しい目抜き通り」をイメージしたラインを配置しました。さまざまな方が行き交い交流する場所となることを期待し、安心感と存在感を表すデザインを採用しました。
カラーは、広島県の県章で使用されている「えんじ」色を採用し、さまざまなお客様にご利用いただくにあたり、暖かみや親しみやすさを表現しました。
【RCC】:JR広島駅の新商業施設発表
【中国新聞】:広島駅新商業施設は「エキエ」
在来線橋上・新幹線高架下開発について、店舗の主な概要とコンセプト、
全体名称が明らかになりました。
南北自由通路を、本通商店街と並ぶ「広島の新しい目抜き通り」として位置づけ、
広島駅が中心部へと繋がる出発点を表現し名付けられた「ekie」(エキエ)。
中国SC開発による店舗開発のため、大阪駅の「LUCUA」(ルクア)とは異なる名称です。
シンプルで短く覚えやすいですね。広島にありがちな”迷称”の感じもなく、良いと思います。
店舗の主な概要と規模も以前報じられた時より少し詳しく明らかにされています。
自由通路とともに整備している線路上空エリアの約1,700平方メートルは、「ザッカマルシェ」をテーマとし
地元の人・観光客を問わず贈答用などに手に入れられる雑貨やコスメを取り揃えるようです。
「イセタンミラー」もこの中のテナントの一つとして入居するのでしょうね。
この線路上空開発の店舗は、自由通路が全面開通する2017年10月頃の開業予定です。
また、みやげ物は、現状では新幹線高架下1階西側の「新幹線名店街」が中心に取り扱っていますが、
現在改装が行われている2階東側に移るようですね。
合わせて駅利用者に向けた軽飲食や仕事帰りに1杯飲めるようなお店など、観光客だけでなく広島駅を利用するビジネスマンも利用できる飲食ゾーンになりそうです。
観光客が楽しめるグルメゾーンは主に高架下1階東側で、お好み焼きはもちろん、地域ナンバーワンの広島グルメを集積させた飲食ゾーンになるようです。
普通の居酒屋は周辺に何軒もあるので、たくさんの人が行き来する「エキ」ならではの特別感を持ったお店が集まるといいですね。
現在の「新幹線名店街」がある高架下1階西側は、日常的な利用者に向けスーパーマーケットにすることを検討しているとのこと。
ということで、新幹線口はとにかく「グルメ」、そして「おみやげ」を全面に出したゾーンになりそうです!
新幹線口、新幹線高架下エリアは、2018年春頃から順次開業する予定です。
さて、大きな発表の2つ目は広島駅の総合案内所について。
【JR西日本】:広島駅総合案内所リニューアルについて(以下引用)
広島市とJR西日本は、現在広島駅内に2カ所ある案内所について、共同でリニューアルを行います。
リニューアル後は広域の観光案内や訪日外国人の対応など、広島の玄関口にふさわしい機能を備えたものとします。
デザインについては、広島駅自由通路の開放的なデザインとマッチした、ガラスを多用した明るく気軽に立ち寄りやすいものとなるほか、広島東洋カープ、JR西日本227系新型車両など広島の多くの場所で使われている「赤」をポイントに使い、内装材に広島県産木材を多くあしらうことで、広島らしさをアピールします。(1)中国地方の中心駅の案内所として、より広域の観光・交通情報に対応します。
・広域の観光パンフレットの掲出や企画展などのイベントに対応できるスペースを設置します。
・大型ディスプレイのデジタルサイネージで、観光情報などを放映します。(2)訪日外国人への対応を充実します。
・中国地方初となる日本政府観光局認定の外国人観光案内所カテゴリー3への登録をめざします。
・英語対応が可能な職員を常駐させるとともに、英語以外の2言語以上に対応します。(3)観光客のニーズに対応したサービスを提供します。
・鉄道の運行時間帯に合わせて、早朝から夜間まで観光案内サービスの時間帯を拡大します。
・観光情報などを入手しやすいようタブレット端末を設置します。
・無料Wi-Fiが使用可能となります。
【RCC】:JRと広島市が共同運営 広島駅総合案内所を設置へ
これまで広島駅は南口と北口に小規模な案内所を設けていましたが、
案内所内でJR職員が鉄道案内を、市職員が観光案内を行っており分かりにくいという声が強かったことから、
2箇所の案内所を統合し、鉄道・観光の両方に対応できる総合案内所を北口2階に新設します。
広島市だけでなく協定を結んでいる広島県内・山口県内の23の市町村の交通や観光案内を提供するそうです。
英語を話せる職員が常駐します。
大阪駅や京都駅と並ぶ充実した観光案内を目指し、中国地方では初めて外国人観光案内所カテゴリー3(政府観光局認定)を目指すとのこと。
開設場所は、自由通路に面する北口増設部分のここです。
驚きましたが、2015年5月に増築部分にオープンした「駅ナカコンビニ」に代わり、
ここの約110平方メートルの区画に広島駅総合案内所が設けられるそうです。
駅ナカコンビニは線路上空店舗もしくは他のエリアに移転することになりそうですね。
原爆ドームや中心部を目指す観光客は、新幹線の改札を出てまず左手のこの観光案内所で情報を得たあと、
自由通路を通って南口のバスや路面電車のりばへ向かうという動線になります。
自由通路が全面開業するのに合わせ、2017年10月頃の開業を予定します。
国内有数の観光都市、JR西日本管内でも収益面で高いポテンシャルを持つこの広島駅が、
ようやくそれにふさわしい姿へと生まれ変わりますね。
自由通路の開業で人の流れも一変します。
4月のはじめに広島駅で少しだけ撮影をしてきました。
今回のメインは上の新情報なので、主な変化だけさらっと紹介しておきます。
在来線の各のりばで、自由通路建設に伴い閉鎖中だった地下改札内通路の”東側階段”が、
4月1日から再び使用を開始しました。
折り上げ天井で間接照明が施されている4・5番のりば。
地下からホームに上がる雰囲気が格別です。
上がった付近の床もタイル化が始まっています。
4・5番のりばはホーム監視用のモニターが置いてあるためまだアスファルトが残っていますが、
間もなく列車停止位置の変更も行われると思うので、その時に撤去・タイル化という流れかと思います。
7・9番のりば。
こちらも同様に階段の供用開始、床のタイル化が行われました。
南口1階の在来線改札です。
改札機に再び赤いラッピングが施されました!
昨年9月から年末頃まで、カープのリーグ優勝を記念して行われたものでしたが
開幕に合わせてまたやっていただけるのですね。
在来線改札を出て左手、かつてみどりの窓口があった箇所です。
みどりの窓口に対面していたおみやげ・弁当売り場が3月末で閉店しました。
この場所は南北自由通路の階段を降りたところの突き当りになります。
7月上旬には営業を再開するようですが、既出の構内図を見ても
こことは違う場所になるか、規模を縮小しての営業再開にはなるのではないかと思います。
南北自由通路は2017年5月28日に、およそ半分の幅員で暫定開業、
10月頃に線路上空開発と合わせて全面開業する予定です。
【JR西日本~エリアのおすすめ情報~】: