広島YMCAなどを含む一体の再開発「広島八丁堀3・7地区市街地再開発事業」について、
事業協力者の大成建設中国支店が住民説明会を開きました。
報じられた内容によると、事務所やYMCAなどが入る高さ約60mのオフィス棟が2棟。
高さ約120m、30階建て以上で住戸数約400戸の住宅棟が1棟建設される計画であることが分かりました。
2021年に初めて公表された時点より、オフィスは若干縮小、マンションは大幅に増加しています。
スケジュールについても変更があり、
2025年度中の都市計画決定、2030年代半ばの完成を目指します。
初めて公表された時の記事。
概要
【Yahooニュース】:八丁堀再開発の高層ビル3棟、2030年代半ばの完成目指す 広島市中区 低層階に商業施設の検討も(中国新聞デジタル)
配置図(上記報道を元に管理人作成)
下記は初期の報道時のイメージパースと施設概要です。
全体イメージ
(日本経済新聞『広島・八丁堀に新高層ビル3棟 28年度完成へ』(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC015A20R00C21A6000000/)より。管理人追記。広島八丁堀3・7地区市街地再開発準備組合提供)
広島YMCAなど、現在の状況です。
(2021年5月撮影)
公園の位置が変更 マンションは大幅増に
2021年に初めて計画が公表され3年が経ちました。
計画に大小の変更があります。
マンションは200~250戸の計画でしたが、約400戸と大幅に増えました。
高さ93mと公表されていたものが約120mとなっています。
オフィス棟については、今回、2棟とも約60mと報じられています。
前回は70m程度の地上16階建て及び15階建てと、若干低くなりました。
京口門公園は南側街区のマンションとオフィス棟の間に設定される予定でしたが、
”回遊性を高める”として、北側街区のオフィス棟(A棟)の南側に設定されることになりました。
これによりオフィスの建築面積も減少している可能性があります。
コロナによる影響が落ち着いたとはいえ、オフィス需要が爆発的に伸びている状況ではなく、
加えて昨今の物価高騰の影響も踏まえ、確実な収益性を見込めるマンションの比重が高くなったということが言えそうです。
3年前の時点で事業費は300億~400億と言われていたので、
最新の試算値はさらに増大していると思われます。
事業協力者にNTT都市開発加わる
本再開発には、事業協力者に新たにNTT都市開発(東京都)が昨年加わりました。
同社は「ゲートパーク広島」や、「広島スタジアムパーク」、広島県庁敷地の賑わい創出、そごう広島店新館が抜けた基町クレド「パセーラ」の開発など、
広島市都心部で集中的に街づくりを進めています。
3棟の低層部には商業施設を入れることも検討しているようです。
どのような「盛り上げる仕掛け」を用意しているのか、楽しみにしたいですね。
【中国新聞デジタル】:八丁堀地区再開発、NTT都市開発が加入 2023年度中の都市計画決定目指す
ここは官庁街に隣接した落ち着いた都心です。
ありきたりな商業施設や小売店はあまり馴染まないと思いますし、附置義務の駐車場を大量に抱えなくてはならなくなるので、
NTT都市開発が得意とする街なかでの小さな賑わい、コミュニティの創出を目的とした空間づくりに期待したいです。
(八丁堀版の「エキキターレ」が理想)
そうした意味において、京口門公園を交差点に面して持ってきたのは非常に良い判断だと思います。
スケジュールについては、2025年度中の都市計画決定、
2030年代半ばの完成を目指すとのこと。
遅れてはいるものの、確実に進捗しているはずです。
注目して待ちたいです。
隣接する旧市営駐車場跡地では、ホテル・オフィスの大型再開発が進んでいます。