「スタートラム広島」は、日本生命と広島電鉄がそれぞれ所有する2棟のビルを取り壊し共同で建設した、
地上16階建て、高さ約80mの複合オフィスビルです。
2017年11月で完成しました。
【広島電鉄】:(仮称)広島八丁堀共同プロジェクト新築工事着工 新ビル名称は「スタートラム広島」に決定
上記の前回の完成レポートの後、テナントの入居が始まったようなのでもう一度足を運んでみました。
西側から近づきます。
エディオン本店新館から。
相生通り上から。
相生通りでは最高層となるだけあって、存在感は抜群です。
西側の朝日会館跡地で仮店舗による営業をしていた「近畿日本ツーリスト」は、
再び元の営業の地に戻る形で閉店しました。
エントランスとロビーの様子。
ビルの中央に設けられた天井が高く非常に落ち着いたロビーです。
縦に長いロビーの東側は広島銀行の店舗が入居しています。これは後ほどご紹介します。
西側は「近畿日本ツーリスト」と「タリーズコーヒー」の融合した店舗になっています。
相生通り側に旅行プランなどの検討を行うカウンターが設けられていますが、
店舗全体にイスとテーブルが配置されています。
大きなタリーズの中に近ツリのカウンターやパンフレットが置かれているという表現が一番近いと思います。
歩き疲れたのでコーヒーでも飲んで帰ろうと思ったのですが、
店舗の認知度はすでに高いようで満席状態でした。コーヒーは断念・・・
ちなみに西側の歩道からも直接出入りできる入口も用意されていました。
こちらの面の真正面にあたる「朝日会館」跡地。
更地になって久しいですが、仮店舗も営業を終了しましたし、もうこのあたりでオフィスビル等の建設に期待が掛かります。
ロビーをまっすぐ進んだ正面には2階へのエスカレーターと階段が構えています。
さすが、新規オフィス供給不足の現時点で「広島最高賃料」とも言われる「スタートラム広島」。
高級感あります。
登りきったロビーの床面に、レールのモニュメントがありました。
広島電鉄と日本生命が所有していたそれぞれのビルを再開発した今回のビル。
こういった演出も手を抜いていないですね。
その延長線には鏡が置かれ、この場所の緯度経度の座標が刻まれています。
2階にはオフィスエントランスが奥にあり、広島銀行の相談ブースも来年2月にオープンする予定です。
さて、その「広島銀行 八丁堀支店」。
先程書いたように、中央のロビーの東側に店舗がオープンしました。
こちらも元々のビルに入っていたテナントとして戻ってきた形になります。
【広島銀行】:八丁堀支店 新店舗オープンについて(PDF)
八丁堀支店は広島銀行の中でも新しい試みが随所に取り入れられています。
広島銀行は「次世代を見据えた店舗改革の先駆けとなる革新的な店舗」と位置づけ全く新しいコンセプトが採用されています。
その一つが、相生通りの歩道に面したガラス部分の大型デジタルサイネージ。
「メッシュ型LED-Vision」という技術が西日本で初めて導入されました。
LED表示装置でありながら、向こうが透けて見えるようになっており、開放感を損ないません。
内側から見てみましたが確かに外の様子が分かります。
また、富士通と連携したロボット型コンシェルジュ「ロボピン」で八丁堀支店の施設案内や周辺の観光情報の発信、
広銀グループや広銀が事業主体となっている「ひろしま美術館」の案内を行う大型タッチパネルモニターなど、これまでのには無かった銀行の姿です。
極めつけは、店舗奥のこのスペース。
土曜なので空いていませんが、ここに「<ひろぎん>八丁堀トラベルセンター」という施設が開設されました。
主に訪日外国人向けの観光案内所と外貨両替ショップを兼ねています。
【広島銀行】:「Setouchi Information Center @ HIROSHIMA BANK」および「〈ひろぎん〉八丁堀トラベルセンター」の開設について(PDF)
地方銀行がこれほど力を入れているのは凄いですね。地域貢献の新しい形であり非常に面白いと思います。
また、広島銀行は紙屋町の本店ビルの建て替えを19年から始めるため、各種機能は南区の「広島MALL」跡を中心に分散します。
市内中心部の店舗としては、事実上この「八丁堀支店」が基幹店としての役割を担うことになるかと思います。
最新鋭のビルで全く新しいコンセプトの店がオープンとなりました。
今後もこうしたスクラップアンドビルドが進むことに期待したいです。