西広島駅の周辺では、建物の老朽化が進み賑わいも失われている現状を受け、
地権者らによる再開発構想が動き出しています。
広電西広島駅を中心とした約1.8haの区域に、
100m級のタワーマンションや商業施設、教育施設などを建設する複合再開発を想定し、
2020年度の着工を目指しています。
再開発の都市計画決定を前に早くも「ひろでん会館」の取り壊しが始まった、との情報をいただきましたので、
5月末、現地の状況を見てきました。
JR西広島駅前のロータリーから望む、「ひろでん会館」です。
広島電鉄が所有するこのビルは、築52年が経過し空きが多くなっていました。
路面電車の市内線と宮島線が直通運行する前は、乗り換え拠点の商業施設として賑わいを見せていたと思われますが、かなり寂れた地区という印象が拭えない状況です。
平和大通り側から。
この通り、1階部分が仮囲いに覆われ、ビルが閉鎖されていました。
以前ミスタードーナツがあった付近。
5月7日からこのような状況となっているようです。
線路に並行するビル内の通路が通行禁止となっています。
反対側に周りました。
JR西広島駅に面するビルの入口です。
広電のスーパー「マダムジョイ」の入口となっていたこの場所も同様に閉鎖となっています。
「マダムジョイ」は3月末に閉店しました。
そこから南側の、広電西広島駅に至る路地。
先ほどの看板によると、今年9月から解体工事が本格化し、ビル側の歩道が通行禁止になるとのこと。
広電西広島駅内から見る、「ひろでん会館」の連絡口。
ここからミスドの付近に抜ける通路がありましたが、もう通ることはできません。
都市計画決定もまだされておらず(今年度予定)、着工も2年先の予定。
ギリギリまで引っ張るのかと思いましたが、意外にも早く解体工事が始まりました。
それほど老朽化していたということでしょうか。
「ひろでん会館」の連絡口付近から振り返り、広電西広島駅を。
こちらも少し変化がありました。
「ひろでん会館」の中にあった広電の定期券販売センターが、閉鎖に伴いこの駅舎内に移ってきました。
仮設2階建てで、駅舎の大屋根の下に収まります。
2枚目は「ひろでん会館」から一番遠い、南側から振り返った様子です。
このまるでヨーロッパの駅のような大屋根が特徴的な広電西広島駅は、2001年に現在の形にリニューアルされました。
昨年5月の中国新聞によると、再開発によりこの駅舎も解体される方針であることが報じられています。
公式にリリースされた情報ではなく、広電の椋田社長もアストラムラインの延伸計画に触れ、「市の青写真がはっきりしないと動きにくい」としている状況で、
最終的に打ち出される計画がどのようなものになるのかが分かるのは、もう少し先になりそうです。
いずれにせよ、宮島街道が面する東側は、駅舎とを隔てるようにこのようなシャッター街が続いているので、
ここは解体するなどして、もっと交通の結節点として分かりやすく親しみやすいものにしてほしいです。