地元ベーカリー企業のアンデルセンは、広島の商業の中心軸、中区本通商店街の中で営業を続けていた、
「広島アンデルセン」の建て替え工事に着手しました。
地上5階で、営業していた頃と同様に1階のベーカリーの他、2階より上はレストランやパーティーが開ける開場などが設けられます。
被爆建築だった従来の建物の外壁の一部が、新しい建物の2階の外壁に継承されることになりました。2020年8月のオープンを目指します。
【アンデルセン・パン生活文化研究所】:広島アンデルセン 2020年8月オープンに向けて建て替え工事着工
前回の状況です。
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本通商店街から。
完成イメージ図とほぼ同じ角度です。
ガラス張りの1階店舗部分と元の外壁を活用した重厚な2階部分が面することになります。
南側の「グランドパーキング本通」から。
前回までいた大型のクローラークレーンが姿を消しましたね。
大きな躯体工事はほぼ終わったということでしょう。
規模は小さいですが、全国的に知られた存在となった地元アンデルセンの新本店。
同社が提唱するデンマークの文化を五感で体験できるお店になることを期待したいです。
広島アンデルセンは2020年7月竣工、2020年8月オープンの予定です。
その頃には、現在の問題が完全収束とはいかないまでも、
少しは明るく前を向いていられる状況になっていることを切に願います。
ここから見る、都心紙屋町界隈の変化。
広銀新本店ビルのタワークレーンは存在感がありますね。
正面奥では「損保ジャパン日本興亜広島紙屋町ビル」が完成間近に。
通常のタワークレーンが、灰色をした小型のクレーンで解体されたあとの状況です。
絞りをほぼ開放で撮ってしまいました。周辺減光がひどいです。
Artラインで解像は素晴らしいのですが、この周辺減光は玉に瑕です…。
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アンデルセンは近年、全国展開して、ドトールなどと競合しており、
広島に本店があり、競合店の本店が首都圏にあるという意味では、エディオンと同様です。
背後に広銀本店が建設中ですが、東西に長い建物になり、トランヴェールを越えるようで、
そうなれば、ここから見る、都心紙屋町界隈も、相当変わるでしょう。
写真を拝見すると、今は完成イメージ図の角度から見ても全てシートに覆われており、被爆壁を再利用した重厚で歴史を体感出来そうな姿を早く見たい衝動にかれます。
同じく被爆建物である福屋八丁堀本店は東急ハンズあたりから見る金座街側の角度から見ると重厚感があり素晴らし建物に見えます。
しかし、広島の繁華街を紹介する場合、八丁堀交差点側からの角度の映像がしばしば用いられるので勿体ないなといつも感じています。
元々福屋東館は本館(被爆建物)とは異なり福屋が建てたものではない様なので仕方がありませんが残念です。
今度のアンデルセン本店は、従来の本館(被爆建物)と別館?を統一した建物になるので、袋町側から見た姿にも期待してしまいます。
イメージ図の角度からでは、本通りのアーケードが邪魔して建物全体が見え辛いので尚更です。
こうした地元民間資本による被爆建物の建て替えは、広島広域都市圏内での民間資本蓄積の賜物であり、街の繁栄の象徴的な存在と言えます。
今後更に、地元の民間資本による設備投資が街の再開発を加速させ、好循環となることを期待しています。
いつもブログ拝見しています。
更新ありがとうございます。
広島市内から関西に移り10年以上、帰省するたびに街が都会化していますね。
いつも感じることですが、なぜ広島の方は、都会のガラスに覆われた建築にあこがれるのでしょうか。
どうして歴史的建造物、特にこのアンデルセンのような被爆建物を次世代へ継承するような動きにはならないのでしょうかね。耐震問題や配管等の設備の老朽化など色々な問題はあると思うのですが、広島の企業であれば、しっかりと保存にお金をかけて継承すべきと思います。本当に残念です。
大阪では最近の出来事として、大丸心斎橋店の外観と1Fを残す形で建て替えが行われましたが、それも署名を集めた結果でありました。また京都では町家を壊してホテルやマンションの建設が乱立しています。これは広島の人だけではなく我々日本人の感覚の問題なんでしょうかね。。。。。そもそも設計する時に「100年200年も継承できるデザインや構造に」という感覚も今やないのでしょうかね。