広島市は、相生通りの「八丁堀(あおぞら銀行前)」バス停について、道路の切り欠きをなくした「ストレート」型のバス停に改良する工事を始めました。
限られたスペースのためバス車両が歩道まで寄せきることが難しく、利用者にはバス車両から車道、そして歩道と段差へと段差が生じていた状況をストレート化によって改善する狙いです。
合わせて、西側約90mにあった「立町」バス停を廃止し、改良を行う「八丁堀(あおぞら銀行前)」に統合し、バス停の分かりやすさの向上を図ります。
工事が始まっているようなので、現地の状況を見てきました。
【中国新聞デジタル】:「八丁堀」バス停、ストレート型へ 広島の相生通り「立町」と集約
相生通りです。
ここが拡張・ストレート化される「八丁堀(あおぞら銀行前)」です。
囲いの中です。
バスシェルターや街灯の位置からも、歩道部分が拡張しているのがお分かりいただけると思います。
同バス停はかつて同様の社会実験も行われ、統合について検討が進められてきました。
ようやく実を結んだ形となりそうです。
【広島市公式ホームページ】:市内中心部のバス停集約等に係る実証実験について
ただ、ご覧いただいて分かるように、拡張部分はタイル舗装ではなくアスファルト舗装となっており、
5度に渡る入札不調を経て、落札額を当初の半額程度にして施工にこぎつけたそうです。
(中国新聞『「八丁堀」バス停、ストレート型へ 広島の相生通り「立町」と集約』より)
バス停から東隣のブロックにもまた「八丁堀」バス停が存在します。副呼称は(東急ハンズ前)。
ここでもかつて、まちづくり団体による社会実験の一環で、ストレート型バス停の試行が行われました。
バス停をストレート化することで走行車線をバスが専有することになるので、
交通容量の低下による渋滞の発生を懸念する声もありそうですが、
現状でもこうした中途半端なバス停によりバスがはみ出て停車していることも多く、第1車線の走行は敬遠されているので、そこまでの影響は無いと思われます。
それよりも、こうした密度の高い「都心」ではマイカーよりも公共交通及び歩行者主体で、歩行者が快適に過ごせるまちづくりを目指していくべきであり、
今回のような施策はさらに柔軟な視点で進めていくべきだと思いますね。
路面電車の停留所統廃合なども、この先にある議論かと思うので、
ストレート化バス停の成功を願いたいです。
現地の看板によると、工事期間は5月31日までとなっており、その後供用開始となると見られます。
なお、今回改良されるバス停は、基町相生通地区第1種市街地再開発事業の予定地の目の前にあたります。
【朝日ビルディング】:広島市中心部の再開発事業について、都市計画が決定されました。