広島空港ターミナルビルリニューアル工事 2022.07(Vol.2)

広島の空の玄関口である広島空港では、開業以来初めてとなるターミナルビルの大規模な改修工事が行われています。

広島空港は国土交通省の認可を経て民営化されており、2021年7月1日から地元企業らが出資する「広島国際空港株式会社」により 空港運営事業が行われています。

2022年度は、ターミナル内の天井を地震等の自然災害に備えた軽量な天井に取り替えるほか、ターミナルビル前に利便性の高い立体駐車場を新設します。

今後、ターミナルビルの改修を皮切りに、
旅客・商業エリアの刷新、LCC・国際線の受入環境整備を行い、
今後30年で旅客数を2倍近くとなる約580万人まで増やすビジョンを描きます。

 

前回の状況です。

広島の空の玄関口である広島空港で、開業以来初めてとなるターミナルビルの大規模な改修工事が始まりました。 地震等の自然災害に備え、軽量な天井に取り替えるのが主な内容で、 旅客ター

 

リニューアル前の状況はこちら。

全都道府県に非常事態宣言が発令されています。 このブログでは以前書いた通り、しばらくは過去の未公開ストックを引っ張り出して、コロナ収束後にゆっくりと訪れたいスポットを今後紹介して

 

 

ターミナル天井の改修工事概要

【広島空港】:旅客、および貨物ターミナルビル天井等 リニューアル工事の実施について

全体工期
2021年9月13日~2023年3月31日(予定)

旅客ターミナルビル2階出発ロビー天井 東工区工期
2021年9月13日~2022年5月31日(予定)

旅客ターミナルビル 2 階出発ロビー天井 西工区工期
2022年4月1日~2023年3月31日(予定)

 

本リニューアルのポイント

① 特定天井を軽量かつ丈夫な膜天井に改修することにより、自然災害への耐性を強化
② 旅客ターミナルビル 2 階出発ロビー中央部分は「折り鶴」をモチーフに、「平和への願い」を表現
③ 膜天井部分に間接照明を使用し、折り天井を立体的に表現

 

旅客ターミナルイメージ(上記HPより)

 

【国土交通省】:広島空港特定運営事業等の優先交渉権者選定に係る客観的評価結果等の公表について

 

 

出発ロビー東工区の天井リニューアル完了

公式リリースのスケジュール通り、国内線の出発ロビーであるターミナル東側の天井リニューアルが完了していました。

白さと明るさを増したな、というのが第一印象です。

 

保安検査場付近。

 

 

改修前の様子2020年1月撮影

以前まで柱の途中に取り付けられていた照明が撤去され、天井付近から照らすものになりました。

 

天井は広島の象徴である「折り鶴」をモチーフにした形状になっています。

 

 

地震対策として軽量化のため、膜素材が用いられていることがプレスリリースで明記されていますが、
見た目はパネルのように見えます。関西空港のようなものをイメージするとかなり違う印象です。

ANAのチェックインカウンター付近。

 

 

JALのチェックインカウンター付近。

 

JAL側の天井が低くなっているのは従来どおりです。

折り鶴を模した天井は広島駅よりも面積が大きく見応えはあります。
ただ、もっと明るいものを想像していたためか、これでもまだ暗く感じました。
せっかくの天井ですから陰影を強調するような照明を追加しても良いのではないでしょうか。
まだ全ての完成ではないので、今後に期待です。

 

一方こちらは西工区にあたる国際線側です。

全体に足場が組まれ大規模に改修が行われています。

 

国際線のチェックインカウンター付近ですが…、

 

コロナ禍により国際線は欠航がまだ続いており、工事によってさらに物寂しい雰囲気に。
必ず人は戻りますから、その時を信じて待ちたいものです。

 

 

新設される立体駐車場の建設着手

ターミナルの目の前に新設される新しい立体駐車場の建設が始まったようです。
中央部の出入口から平面駐車場の方に伸びるペデストリアンデッキに隣接して建設されます。

 

 

 

仮囲いがされて、オブジェ付近に入れなくなりました。
このオブジェは広島市出身の彫刻家である岡本敦生さんの作品で、空港内の別の場所に移転されることになりました。

【中国新聞デジタル】:広島空港のモニュメント移設検討、駐車場建設の余波 美術関係者ら残念がる声

現地の張り紙にも「移転工事」と記載がありましたが、どこに移転されるかは不明です。

 

駐車場予定地から。

立っているこの場所に立体駐車場が建設されます。
今年度中の計画となっているので、2023年3月末までには完成するものと思われます。

 

 

その他改修工事と将来の増床工事について

3階展望デッキに出てみました。

 

東側で外構部分の天井更新が行われています。

 

なお、ターミナルの中央部分に存在するこの吹き抜け空間は、
一連のリニューアル計画の中で増床され、ターミナル化される予定です。

 

 

 

将来的にはここが国内線の保安検査場となる計画です。

(国土交通省『広島空港特定運営事業等の優先交渉権者選定に係る客観的評価結果等の公表について > 資料2 提案概要(MTHSコンソーシアム)(PDF形式)』より)

 

かなり大胆な工事になります。
保安検査場を移して生まれるスペースは全て店舗化される予定で、既存のみやげ物やカフェ以外に、時間をつぶすことができる施設に期待したいです。
旅行者だけでなく、レジャーで訪れてくれる人をいかに増やせるかも重要な点かと思います。

 

具体化は来年度以降の計画となるでしょうから注目です。

 

 

3階の飲食店街が2022年3月にリニューアルされ、「たちまち横丁」として装い新たにオープンしていました。

【広島空港】:3階飲食店街のリニューアルについて

 

民営化され、大きな飛躍を見据える広島国際空港。これからも追いかけていきます。

 

余談ですが、望遠レンズを購入しました。
この取材の時に持ち出してみたのですが、良いサンプルが撮れなかったので機会を改めてまたご紹介します。

SIGMA 100-400mm F5.6-6.3 DG DN OS | Contemporary

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