JR広島駅南口再整備 2024.05(Vol.71)<駅前大橋線編>

広島市とJR西日本、広島電鉄の3者は、広島駅南口広場の再整備を進めています。
従来の駅ビル「ASSE」は建て替えのため、2020年3月に閉館しました。
建て替えられる新ビルは地上20階建てで、ホテルや商業施設、シネマコンプレックスを備える複合ビルになる予定です。

また、路面電車が現在の猿猴橋町を経由するルートから駅前大橋線を経由するルートに変更されるとともに、新駅ビルの2階に高架で乗り入れることで、JRとの乗り換えの利便性が向上するなど
賑わい創出と都心同士(紙屋町・八丁堀地区)のアクセス性向上に大きく貢献する存在になります。
2025年春の開業を目指します。

 

前回の状況です。

広島市とJR西日本、広島電鉄の3者は、広島駅南口広場の再整備を進めています。 従来の駅ビル「ASSE」は建て替えのため、2020年3月に閉館しました。 建て替えられる新ビルは地

 

 

事業の概要

【広島市】: 広島駅南口広場の再整備等

駅前大橋線計画図(上記HPより)

 

駅前大橋線断面図(上記HPより)

 

【建設中】JR広島駅南口ビル新築他工事(広島駅南口広場の再整備)

 

城北通り跨ぐ橋桁 6月架設

広島市は、高架となる路面電車の広島駅から城北通りを跨ぐ広島駅前交差点上空部分の橋桁を、
2024年6月13日~18日にかけて架設工事を行うことを公表しました。

【広島市】:路面電車駅前大橋線の橋りょう架設に伴う交通規制について

(広島市『路面電車駅前大橋線の橋りょう架設に伴う交通規制について』(https://www.city.hiroshima.lg.jp/soshiki/1032/384208.html)より)

交差点上空の橋桁架設となるため、下記の日程で通行規制を行います。

1日目 令和6年6月13日(木)  0:50~ 6:00

2日目 令和6年6月16日(日) 22:50~翌6:00

3日目 令和6年6月17日(月) 22:50~翌6:00

予備日 令和6年6月19日(水)  0:50~ 6:00

橋桁は現在、駅前大橋北側で組み立てており、自走式の台車など用いて広島駅まで送り出します。
これまで広島駅のバスのりばおよび敷地内は大きく変化してきましたが、
城北通りに影響する工事は変化は初めてです。
南口の景色が一気に変わる工事となりそうですね。

 

巨大な橋桁が組み立て中

橋桁の一括架設を来月に控えた、現在の状況です。

 

 

このブログでまだお伝えできていませんでしたが、
広島駅前交差点の南側、閉鎖された中央分離帯の中で、巨大な鋼製橋桁が組み立てられております。
この部分だけで長さ約43m。相当な大きさを感じます。

まさにこの構造物がスライドして交差点の上空にかかるわけです。

 

3月に撮影した模型で想像してみましょう。

 

これまで何もなかった城北通りに3本もの橋梁がかかるので、広島駅前はまるで違う街のようにイメージが変わるはずです。
電車のりばにかかる大屋根も下から見上げると壮大に感じるでしょうね。
(模型は内部が確認できるよう透明になっています)

一つ残念なのは、今回架設する橋桁の壁高欄の高さ。写真で見ていただいてお分かりの通り、かなり高さがあります。
担当者の方に伺うと、車道上の建築限界の確保と路面電車の運行可能な勾配、自由通路との接続等々を踏まえると桁高を厚くできず、かけられるコストの中で強度を確保するにはこうするしかなかったようです。
ガラス製の壁にすると道路やペデストリアンデッキ上から橋の上を滑っていく電車の姿がよく見られましたが、これは仕方ないですね。

 

 

軌道敷設進む ”新”稲荷町電停も

稲荷町方面に向けて南下していきます。
駅前大橋南詰交差点付近から広島駅を振り返りました。

 

すでに交差点内含めて新設軌道が設置されています。
新駅ビルの駆体がほぼ出来上がり、ここから見える景色もずいぶん立体的になりました。

 

稲荷町方面。

 

 

レールは一直線ではなく、下り(紙屋町方面)の新しい稲荷町電停を避けるため、
緩やかに右にシフトしています。

 

稲荷町交差点に移動しました。

本線に新設される駅前大橋線が繋がります。
直進する新たな比治山線ルートは、本線と直交するダイヤモンドクロッシングとなります。

 

先ほど触れた、下り(紙屋町方面)の稲荷町電停。

 

すでにのりばの土台となるコンクリートが施工されていました!

読売新聞の先日の記事によると、この新しい稲荷町電停の全長はスロープも含めて69.9m。
全長約30mの5連接低床車両が2編成停車・乗降することができる長さです。
広電で最も長い電停となるようです。広電で最も長いということは全国で最も長いことになるでしょうね。

【読売新聞】:広電 新たな風景着々

 

比治山線軌道工事も本格化

稲荷町交差点から南、比治山線方向です。

 

こちらは比治山線内の上り(広島駅方面)稲荷町電停です。
30mの超低床車両が1編成停車できる長さかと思います。

 

更に南へ。

 

松川町交差点に新設される電停も、土台が姿を現しました。
軌道敷設工事も間もなくといった状態です。

 

松川町交差点から南方向。

この先の比治山町交差点で既存の比治山線と合流します。

広島電鉄の路面電車「駅前大橋線」は、広島駅南口の新駅ビルとともに2025年春の開業予定です。

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