広島市の松井市長は来年度の当初予算に旧広島市民球場跡地に関する調査費等を計上する方針を明らかにしました。
市は「文化芸術」と「緑地広場」、「水辺エリア」を組み合わせたイベント広場ベースの活用策を発表しています。
球場跡地が候補地の一つとなっているサッカースタジアムの協議会が今年秋にも最終的な結論を出すとしており、
球場跡地が相応しいとなった場合に比較検討ができるようイベント広場の基本計画の策定をしたい考えです。
【建設通信新聞】:広島市の旧市民球場跡地活用/14年度に基本計画策定 (以下転載)
広島市の松井一實市長は、会見で旧市民球場跡地活用策の方向性について言及し、今秋にもサッカースタジアム検討協議会が活用策の最終判断を下すことから「基本計画策定の予算措置が必要」と述べ、2014年度当初予算への計上を目指す方針を示した。
市は跡地に導入することが望ましい機能として「文化芸術」と「緑地広場」を中心に、これらを補完する機能を打ち出し、絵図面などを作成するための調査費を昨年6月の市議会定例会に提案した。しかし、サッカースタジアムの検討と歩調を合わせることが必要との判断から予算を減額した経緯がある。
松井市長は、サッカースタジアム検討協議会の中間報告が13年度末にも示されることを踏まえ、「仮にスタジアムの候補地に球場跡地がふさわしいとなった場合、文化芸術と緑地広場の案を比較検討する。同時並行的に検討を進めるための予算措置を今度の議会でやっていく必要がある」と当初予算への計上を目指す方針を明らかにし「今秋には方針が決まるので、14年度を通して考えた場合、最終的には基本計画策定の予算を確保する必要がある」との認識を示した。予算は昨年減額した調査費と同程度が見込まれる。
サッカースタジアム検討協議会は、旧球場跡地を含む5カ所に候補地を絞り込み、さらに議論を深めるため、外部の専門機関に調査を依頼することにしている。同協議会発足にかかわった市、県、商工会議所それぞれが予算措置する方向で準備を進めている。今後の検討で球場跡地がスタジアム建設候補地に選ばれた場合、市の方針案を比較検討し、同跡地活用策を最終判断する。
(ここまで)
昨年は当初予算から減額されていることもありますし、14年度の予算措置自体は妥当だと思います。
これまで8回開かれているサッカースタジアム検討協議会では現在候補地が5にまで絞られています。
サンフレッチェや県サッカー協会は旧球場跡地で推進していますから、今から中央公園(球場跡地含む)へ結論が出されると想定しておいても早過ぎることはないでしょう。
そんな中ですが、広島市は今年4月から旧球場跡地の一般開放を決めたようです。
【読売新聞】:旧市民球場跡地開放 4月から広島市
サンフレッチェのパブリックビューイングが行われた時の様子(昨年12月)
跡地ではつい先週末も「島根ふるさとフェア」が行われていましたが、
そういったイベントがある日を除いて10時~17時まで一般に開放されるそうです。
緑地か緑地でないかの違いはあるにせよ、少なくとも現状では”イベント広場”の役割を果たしていますね。
少し考えてみるとどんな案が採用されようと向こう数年間は”事実上のイベント広場”になることが濃厚なのですよね。
サッカースタジアムは財政的課題。文化芸術機能は「イベント広場で集客の実績を作った後段階的に…。
(市の活用方策で報告されています。)
【広島市】:旧市民球場跡地の活用方策について (PDF 4.9MB)
だとするならば、何年か後、例えば2020年代になってスタジアムと文化芸術施設を別々に作るより
小ホールなど文化芸術機能を内スタンド下に包したサッカースタジアムを少し時間はかかっても建てたほうが、
行政的にも効率がよくコストも抑えられるのではないかと思いますね。
観戦しやすいサンフレッチェの新たな本拠地を建設するという目的に、
より多くの賛同する人や団体がいたほうが良いに越したことはありません。逆の立場しかり。
どこに何を作るにしろ安定的に収入が得られるかどうかというのは大きな課題ですから、
どちらか一方に絞るのではなくうまく融合させ複数の収入源のある施設をいかにして作るかということに検討の重きを置いたほうが良いと思います。
このことを一番よく分かっているのがサンフレッチェサイドなのでしょうね。
ホームページを見ても本場のヨーロッパへ何度も視察されておられるだけあって説得力はかなりあると思います。
【サンフレッチェ広島】:サッカースタジアム建設 広島で早期実現を!
今年はこのサッカースタジアムと旧球場跡地の将来がかかった年になります。
個人的には球場跡地もしくは中央公園芝生広場への建設を希望していますが、じっくり見守りたいです。