タイトルを見て驚きましたか?(笑)
今回は東京都港区、品川駅と田町駅間に2020年3月に開業した、
山手線及び京浜東北線の新駅「高輪ゲートウェイ駅」のレポートです。
実はこの新駅が開業した比較的直後に、仕事で東京に行くことがありました。
コロナの感染拡大の入口頃だったでしょうかね。今考えると、”そんな時期に東京に行ってたのか”と考えるものがあります。
その時に、「ちょうど数日前に開業していた高輪ゲートウェイ駅だけでも途中下車して見て帰ろう」ということで、立ち寄っていたのです。
感染拡大がその後全国で進み緊急事態宣言の発令に至ったこともあり、
公開できないでいました。
駅・結節点マニアのワタシとしては、この新しいコンセプトの駅はぜひ紹介したく、
今後の個人的な資料としても残しておきたいので、公開します。
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「高輪ゲートウェイ駅」は山手線においてはおよそ半世紀ぶりの新駅、
そして個性的なネーミングの駅の開業ということで、メディア等でも話題になりました。
駅前のペデストリアンデッキから。
駅は実はまだ暫定開業の状態です。
周辺の「グローバルゲート品川」の街開きと合わせ、2024年度に全面開業する事になっています。
ペデストリアンデッキといってもまだこのデッキは線路を超えて地上に降りるための機能しかありません。
【JR東日本】:品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)が都市計画決定されました ~高輪ゲートウェイ駅周辺のまちづくりが本格始動します~[PDF/984KB]
鉄道用地を開発用地に転換したため、現在はまだ空き地が広がっている状況でした。
先程のデッキに背を向け、改札口の様子です。
駅舎は新しい国立競技場も手掛けた、建築家の隈研吾氏が担当しました。
「和」をコンセプトに、駅名も明朝体にするなど大胆なデザインとなっています。
改札付近。
改札機の一部に、ICカードがタッチしやすいよう斜めに配置されたタイプが初めて採用されました。
実際に通ってみましたが、慣れの問題もあるのか個人的には従来タイプの方がタッチしやすく感じましたね。。
この機械は従来の磁気券には対応しておらず、代わりにQRコードの読み取り機が設置されています。
将来的にQRコードのきっぷを用いた実証実験も行われるそうです。
十年後くらいには磁気きっぷではなく、QRコードのきっぷが主流になるんでしょうか?
改札内に入りました。
大規模な膜構造の屋根が圧巻です。
明かりを通し照明の使用を抑えられることから、省エネ性が評価されこのところ本当に増えました。
ちなみにこの屋根は隈研吾氏が「折り紙」をモチーフに設計されたそうです。
「折り鶴」をモチーフにした膜構造の屋根を設けた、広島駅北口ペデと非常に近いコンセプトです!
改札内、山手線ホームなど。
線路の隣は車道、ということで都内(特に山手線)の駅では珍しい地上の「橋上駅」となります。
ホーム上や階段・エスカレーターの頭上に上屋がないので、本当に開放的で素晴らしいです。
個人的に、JR大阪駅やアストラム新白島駅など、こういった構造は大好きですね。
続いて、京浜東北線ホームから。
両方のホームとも、可動式ホーム柵は当然完備。
全部で4箇所ある階段・エスカレーターのうち、品川方の1箇所は未供用となっています。
このあたりのように、「橋上駅」を強く感じられる部分もあります。
ホームはここまでにして、改札階レベルである2階コンコースも見てみます。
鉄骨むき出しなのが、ちと気になります。全体は凄く拘っているのに…。
改札横にあるコンビニ「TOUCH TO GO」です。
これ、話題になりましたね。
カメラやセンサーを用いて、手にとった商品を自動で認識して会計ができてしまう、「無人AI決済システム」を用いた初めての常設店舗です。
撮影時はまだ開業しておらず、入ることができませんでした。
(その後、3月23日に開業。)
コンコースの中腹へ。
「鉄道テラスビジョン」。非常に大規模なサイネージです。
コンコースの一番端、改札から最も遠い場所にあたります。
まだ仮囲いがされて入ることができません。
この中に、先程ホーム上で触れたもう一本の階段・エスカレーターが繋がってきます。
全面開業する2024年度から供用開始するものと思われます。
その時には、この画像の近くにも改札口ができる予定です。
「高輪ゲートウェイ」レポートは以上になります。
大量の利用客を捌くということがどうしても優先され、無機質で閉塞感の漂う駅になりがちである中、
この全く新しいコンセプトのJR駅は非常に個性が光っていました。
一つのぶれないコンセプトを貫いた建築物はやはり見応えがありますね。
そういった意味では、広島駅は平和の象徴「折り鶴」をコンセプトに、三角錐の造形を随所に用いた駅舎になっています。
これからの駅ビル建て替えにおいても、広電の駅舎を覆う大屋根に引き続き用いられるようですので、ディテールがどんな表現になるか、非常に楽しみです。