JR西日本は今日、計画している広島向けの新型車両「227系近郊形直流電車」の概要を明らかにしました。
227系は3両編成が64本、2両編成が42本、合わせて276両もの車両を、
今年度から2018年度にかけて投入し現在の車両と置き換えます。
車両側にデータベースを登録する新しい保安システム(ATS)の他、戸挟みや車両の挙動異常が起きた時に警報や緊急停止する安全装置を全て採用します。
またJR西日本の車両としては初めて、速度・圧力計などの計器類を運転台の液晶画面に表示する装置も導入するとのことです。
【西日本旅客鉄道】:227系近郊形直流電車の概要について
227系近郊形直流電車の外観イメージ図(上記JR西日本ホームページより)
【THE PAGE】:JR西日本、広島地区に227系近郊形直流電車を投入
ついに、広島向けの新型車両が公式に発表されました!この日をどれだけ待ち望んだことか…(笑)
色々と新しい情報が分かってきたわけですが、一番のビッグサプライズがこのデザインでした。
赤です赤!!
新型とは言ってもデザインは関西を走る新快速と同じ色か、良くても同じパターンで独自の色(黄色?)が入ってくる程度だろうと思っていました。
イラストを見ると配色パターンも全く独自のデザインになるようですね。どことなくJR九州っぽい雰囲気は感じますが(笑)、個人的にはとてもとても好みです。
何より、赤を採用していただくとは。
“広島らしさを象徴して親しみを感じさせる”色と言えば、カープの赤が一番はまりますよね。本当に嬉しいです。
外観デザインで唯一残念なのは、やはり先頭車の転落防止ホロです。。
昨年末北陸へ投入された521系と同じく、”取ってつけたような形”になりました。
デザイン以前に空気抵抗にもかなり影響しそうな気がしますが…(笑)
イラストは3両編成ですがこちらが64本、2両編成が42本、合わせて276両が投入されることが分かりました。
詳しい数は分かりませんが、広島地区を走る旧国鉄車両はほとんどなくなってしまう両数ではありませんか?
今後4~5年かけて一気にこの両数が投入されるとなると、あっという間に広島の景色が変わりそうですね。
昨年の報道では、新車が走るのは「白市~岩国間」と書かれていましたが、可部線・呉線に入るのも時間の問題のようです。
室内に目を向けると、こちらもシートなどは赤を貴重としたものになるようです。(2つ目のリンクに室内の様子が掲載してあります。)
またプレスリリースには、“LED式車内表示装置の設置(次駅表示など)”とありますので、関西圏の車両のような車内液晶モニターの採用は見送られたようですね。
「LCD採用してほしい」とは思っていましたが、まあ仕方ないです。良しとしましょう。
LEDで最大限分かりやすい表示をするように努めていただきたいですね。
一方で、運転台には液晶画面を採用するようです。公式ページにはこうあります。
“当社の安全研究所などによる操作しやすい運転台の開発に関する研究成果などを踏まえ、速度計・圧力計などの運転台計器類を液晶画面にて表示させる装置を新たに採用しています。”
いわゆる「グラスコックピット」と呼ばれるものですね。
関東のJRや私鉄・地下鉄ではよく採用されているようです。
昨年このような資料を教えて頂いていました。
【JR西日本 安全研究所】:操作しやすい運転台の開発(PDF, 約516KB)
(上記PDF資料より)
運転士にはおおむね好評だったようです。
行き先が広島になっていますが、この頃から227系を一定程度想定して研究・開発をしていたことがうかがえますね。
この他にも、LED照明の採用や、種別・行先の一体化・LED化、ドア開閉ランプ、多機能トイレ、前面の衝撃吸収構造など、
225系の良さを受け継ぎながら、新たな試みも織り交ぜた車両となるようです。
JRに分割民営化後に一度も新車が入ったことのない広島にとって、にわかには信じられないようなことが起きようとしています(笑)。本当に楽しみです。